川重が航空機エンジン部品の増産に180億円。それを後押しする会社とは?

エアバスの小型機向け「PW1100G―JM」、20年に800台

 川崎重工業は2018年度までに、国内の航空機エンジン2工場に180億円を投じる。明石工場(兵庫県明石市)に航空機エンジン部品の熱処理工場を新設するほか、西神工場(神戸市西区)で低圧圧縮機用IBR(動翼部と内側のディスク部を一体化した部品)の生産ラインを増設する。航空機エンジン部品は為替変動の影響を受けやすい上、新規開発プログラムに参画すれば初期投資がかさむ。生産性向上と設備増強の両立で、収益基盤を底上げする。

 18年度末をめどに明石工場内に熱処理工場を整備する。建屋面積は約2250平方メートルで、浸炭炉や焼き入れ炉といった新規設備を導入する。

 現行の熱処理工場の老朽化と増産に伴う措置。エンジンのケーシングやギア部品、産業用ガスタービンや航空機エンジンのブレード(羽根)などを担い、熱処理能力を高める。真空炉を設置している別棟の工場もすでに増設した。

 熱処理工場の整備を含め、航空機エンジンの生産効率化に向けた投資額は80億円。明石工場は建設中の航空機エンジンのギア部品工場などを合わせ、18年度までに150億円を投じる計画だ。

 西神工場では欧エアバスの小型旅客機「A320ネオ」用エンジン「PW1100G―JM」向け部品を増産する。

 川重はエンジンの主要部位である低圧圧縮機用IBRの3段目を担当。18年度までに30億円を投じ、マシニングセンター(MC)や旋盤などの加工機を増設する。
増産対応を進めている西神工場

日刊工業新聞2017年7月14日

長塚 崇寛

長塚 崇寛
07月15日
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同エンジンの開発主体である米プラット・アンド・ホイットニーは、20年に800台(16年は約200台)以上の出荷を想定。川重も19―20年とみられる生産ピークに向け設備を増強する。同エンジンのIBR製造にはIHIも参画しており、17年度中に相馬工場(福島県相馬市)で、IBRの生産ラインを1ライン増やす。

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