女性役員が増えると企業競争力は高まるの?

海外に比べ遅れる日本企業に「雇い負け」リスク

 日本の就業者に占める女性の割合は約43%。欧米先進国と比べ低めであることは否めないが、それほど見劣りするわけでもない。しかし管理職での女性比率になった途端に12.5%に落ち込み、これは3、4割を占める他の先進国を大きく下回る水準だ。

 さらに上場企業の役員では3.4%。この4年で倍増し、大企業の中でもようやく女性役員の活躍が見られ始めたとはいえ、まだまだ出遅れ感は否めない。
 
 ただ、単なる数合わせに陥ってしまっても効果は半減する。2006年から女性の取締役比率40%以上を義務づけたノルウェーでは、法律に対応するため取締役比率は急上昇したものの、実際に企業経営に携わる執行役員はそれほど伸びなかった。そのため女性取締役比率が高い企業が必ずしも企業価値を上げてはいない。

 日本では外国人の人口も限られるため、当然のことながら外国人就業者もわずか。そのためダイバーシティを掲げながらも、少なからぬ日本企業では昔と変わらぬ、日本人男性の正社員を中心とした均質な文化がまだまだ根強く残っているのが現実だろう。その殻を自ら大胆に破らない限り、多様な人材は集まらないし、多様な価値観が社内に広がることもない。
 
  PwCによる世界主要企業の最高経営責任者(CEO)調査によると、ダイバーシティ経営によって得られた恩恵に、91%が人材の獲得、85%が業績の向上を挙げている。経営トップだけでなく、管理職や従業員に至るまで、最優先の経営課題としてダイバーシティに継続的に取り組むべき時代がすでに到来している。
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※管理的職業従事者と就業者は平成28年版男女共同参画白書、役員は東洋経済新報社「役員四季報(2017年版)」と米国の国際女性経営幹部協会に基づき作成。

明 豊

明 豊
07月14日
この記事のファシリテーター

 現在、METI Journalで連載している政策特集「ダイバーシティ2.0」では、女性活用だけが多様性ではない、ということを主眼においている。ただ他国と数字を比較すると現実として女性活用が進んでいないことが分かる。この連載の最終回に登場するOECD東京センターの村上由美子所長が話していたことだが、今、50代以上で役員になっている女性は「おじさん化」しなければ出世できなかったと。そうなると性別が違っても、思考が同質的なおじさん同士ならまったく多様性は生まれない。
 ただ今の30~40代クラスの役員予備群の女性は、企業や社会の受け入れ方も変わってきている時代を生きてきているので、彼女らがもっとマネジメント層で活躍するようになれば、企業の意思決定もかなり変わってくるだろうと。「ダイバーシティ2.0」の連載をMETI Journalでぜひお読み下さい。

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