味の素が賞味期限「年月表示」拡大へ。19年度までに全品切り替え

8月から「クノールカップスープ」など73品。フードロス削減狙う

 味の素は家庭向け調味料や加工食品分野で、賞味期限を「年月表示」に変更する取り組みを拡大する。先行して総菜中華の素3品で実施しているが、8月から「クノールカップスープ」「鍋キューブ」を含む73品の賞味期限表示を、年月日から年月に変更。賞味期間もこれにあわせて延長する。今後も残る約90品を対象に年月表示への変更を進め、2019年度までに全品を年月表示に切り替える計画だ。

 食べられるのに廃棄されているフードロスは農水省などの調べによると年間で約621万トンに達しており、削減が社会的テーマになっている。味の素は農林水産省の「食品ロス削減のための商習慣検討ワーキングチーム」に12年から参加。製・配・販連携の削減に取り組み、17年2月に「ふんわりかに玉の素」などの3品で、賞味期限の年月表示を実施した。

 食品業界では賞味期限の3分の1までを小売店への納品期限、次の3分の1までを消費者への販売期限とする“3分の1ルール”が商習慣になっており、これを過ぎると返品や廃棄される。

 消費者の鮮度志向を背景にした動きだが、食品メーカーは返品の引き取り負担が重くなっているほか、トラックドライバーや倉庫作業者の人手不足問題からも、この改善が求められている。年月表示への変更により廃棄ロスの削減に加え、店舗や倉庫での管理ロット数や保管スペースも減らせ、オペレーションも簡素化できる。

櫻井 八重

櫻井 八重
07月10日
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 つい先日オーストラリアのシドニーに「すべて無料」のスーパーが世界で初めてオープンしたという記事を読んだ。フードロス問題の解消と生活に困っている人々の支援が目的だという。売れなければ、持っていってもらえばいい。当たり前のようで、新鮮な提案だった。また、缶詰は理論上腐る事はないが、賞味期限をつけなければ売る事が出来ない為仕方なく、記載しているという話を初めて聞いた際も非常に驚いた。それ以来、私は缶詰を捨てる事は無くなった。ローリングストックと相成って、早めに消費するようになった。
 食べられるのに捨てなくてはならない、売れるのに売ってはいけない。このジレンマを感じつつ、ルールの壁を前に、食品は大量に捨てられている。年月日から年月記載への変更は、フードロス軽減への1つの策に過ぎないが、こうした取り組みがクローズアップされる事で、少しずつ消費者が正しい知識を持ったり意識を変える事が、フードロス問題に1番効果があるのではなかろうか。

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