大型車の自動運転を後押しするジェイテクトの新型EPSとは?

リチウムイオンキャパシターで出力補う。20年代初頭の量産化を目指す

 ジェイテクトは大型スポーツ多目的車(SUV)やピックアップトラック用の電動パワーステアリング(EPS)の実用化にめどをつけた。高出力が必要な大型車のパワステは油圧式が主流だが、このほどEPSの出力を補う電源システムを開発。2020年代初頭の量産化を目指し、完成車メーカーに提案を始めた。大型車でもニーズのある自動運転開発を後押しするとともに、電動化で車両の燃費改善にもつなげる。

 ジェイテクトは耐熱性に優れたリチウムイオンキャパシターを開発した。開発品の動作温度はマイナス40度Cからプラス85度C。将来は上限125度Cまでの耐熱性を目指す。

 このキャパシターを二つ組み込んだ補助電源システムを「ラックパラレル」と呼ぶ高出力向けEPSに搭載。従来、720ワット程度が限界だったEPSの出力を1040ワット程度に上げ、ほぼすべての車両に対応させた。耐熱性が高いため冷却機構が必要なく、搭載場所の自由度も高いという。

 世界の自動車メーカーは先進運転支援システム(ADAS)や自動運転車の開発にしのぎを削り、大型車でも高速道路でのトラックの隊列走行などの研究が進む。

 ただ現在の油圧式パワステは応答性などから自動運転の適用が難しく、EPSも出力が課題だった。EPSに補助電源システムを搭載することで出力問題を解消する。

日刊工業新聞2017年7月3日

杉本 要

杉本 要
07月10日
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トヨタ自動車グループは車両の電動化対応を加速している。トヨタは16年12月、デンソー、アイシン精機、豊田自動織機とともに「EV事業企画室」を新設し、EV開発を進める。デンソーは電動化の専門部署を設置、アイシン精機もグループ会社と一体となった電動化の作業部会を設置し、パワートレーンなどの電動化を進める。

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