経産省のITスキル取得講座、自動車「MBD」が加わった意義

組み込み開発領域で設計と製造の断絶を埋める

 経済産業省は、社会人のIT学習などを支援する「第4次産業革命スキル習得講座認定制度」(仮)の概要を固めた。講座の難易度をITスキル標準(ITSS)レベル4相当、認定期間を3年に設定。安定運営、品質維持を目的に実施事業者の財務状況を重視する一方、新技術に対応するため、ベンチャー企業でも開講しやすくする。年内の公募開始、2018年度からの開講を目指す。

 認定制度は、民間事業者や大学による職業訓練講座などを経産相が認定し、IT人材育成を加速することが目的。人工知能(AI)など要素的な技術のほか、自動車メーカーによるモデルベース開発(MBD)の講座なども対象とし、産業界に直結したスキル・知識を得られるようにする。

 現場の核となる中堅層に受講してもらうため、ITSSレベル4相当の難易度を推奨。また、技術の変化が速いことを踏まえ、3年の認定期間を設け講座内容の定期的な見直しを促す。技術面の先進性を確保するため、アイデアを持つベンチャー企業については認定要件を柔軟にすることも検討する。審査では情報処理推進機構(IPA)などの知見を活用する方針だ。

日刊工業新聞2017年7月3日

八子 知礼

八子 知礼
07月03日
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 筆者もIPAでITスキルの次世代化検討に関与していたが、いよいよ民間での取り組みも認定する制度が姿を見せることになりそうだ。第4次産業に向けたITスキルはいわゆるIoTやインダストリー4.0の潮流を踏まえたITのみならず、組み込み開発領域(ET:Embedded Technology)にもまたがることが議論されてきたが、ここで言及されているMBD/MBSE(Model Based Design / Srtems Engineering)まで含むような定義にしたことは興味深い。
 紙の文化や設計と製造の断絶により進まないMBD/MBSEも下敷きにして、大きなトレンドで動かそうという経産省の本気が見て取れる制度と感じる。民間企業は是非活用してほしいものだ。

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