加工がしやすいネオジム磁石、モータートルクが最大3割高まる

日東電工が月内にサンプル出荷

 日東電工は、さまざまな形状に加工できるネオジム磁石のサンプル供給を6月中に始める。一般的なネオジム磁石よりモータートルクが2―3割高まる特性も有しており、同じ出力のモーターと比べて小型化できる。まずは航空宇宙や産業用精密機械、ロボットなど製品の強みが生きる分野で、加工のしやすさや小型化しやすい点を訴求する。3年以上かけて量産に移行する考えだ。

 日東電工はネオジム磁石分野に新規に参入し、2015年に独自の製法を確立した。開発した磁石は磁束を任意の方向に制御できる。細長い形状にして巻くなど、さまざまな形状に加工できる。また、より小さなモーターで高いトルクを出せる。サンプル品は亀山事業所(三重県亀山市)で製造する。

 ネオジム磁石はハードディスクドライブ(HDD)などの電子機器のほか、自動車やエアコン、産業機械に組み込まれる高出力モーターに使われる。市場規模としては車載や電子機器向けが大きいものの、既存のメーカーが実績を積んでおり、同社が市場に入るのは難しいという。

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
06月20日
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開発したネオジム磁石はモーターのスペースが狭いなど設置条件が厳しくても搭載できることから、こうした「磁石の特徴が生きる」(髙﨑秀雄社長)分野を開拓する。市場規模は小さいが、まずは航空宇宙や産業機械などを対象に受注を重ねる。サンプルの提供先と連携し、磁石の特性をさらに高めながら、採用実績を増やしていく。
(日刊工業新聞社大阪支社・平岡乾)

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