村田製作所、IoT無線通信規格のモジュール事業に参入

 村田製作所はIoT(モノのインターネット)に適した無線通信規格「LPWA」の通信モジュール事業に参入する。日本国内で整備中の「シグフォックス」と「LoRa/LoRaWAN(ローラ/ローラワン)」の2種類のLPWAサービスに対応したモジュールのサンプル出荷を始めた。LPWAは低消費電力で広域通信が可能で、IoTシステムを低コストに構築できる。2018年度に100万台の売り上げを目指す。

 日本国内と中国にある工場で生産を始める。無線通信規格のWi―Fi(ワイファイ)やブルートゥース向けの通信モジュールの生産ラインを活用する。村田製作所はこれらの通信モジュールで世界シェア50%超を有しており、成長が見込まれるLPWAモジュールでも同程度のシェアを狙う。

 シグフォックスはIoT事業者にとってシステムを導入するハードルが低いのが特徴。京セラコミュニケーションシステム(京都市伏見区)が通信サービスを日本国内で独占的に展開している。シグフォックス用モジュールについては、まずは国内向けを中心に展開する。競合相手ではSMKが同様のモジュールを供給している。

 一方、ローラ/ローラワンは欧州向けを中心に展開する。台湾のUSIや、米マイクロチップ・テクノロジーなどが競合になる。ローラワンは、NTT西日本やソフトバンクなどが構築事業に参入している。まだ実証実験の段階だが、技術仕様がオープンで、ネットワーク構築の融通が利きやすいとされる。

日刊工業新聞2017年6月14日

日刊工業新聞 記者

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06月14日
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LPWAは送信データ量は小さいが、低消費電力で長距離伝送を行えるのが特徴。車やコンテナの位置情報管理や、商用電源を使えない地域でのガス・水道の検針といった用途が期待されている。日本国内のLPWA市場は緒に就いたばかりだが、海外の市場では需要が膨らんでいるという。村田製作所はシグフォックスとローラ/ローラワンの特性を考慮した提案を強化し、モジュールの販売を進める。
(日刊工業新聞京都支局・園尾雅之)

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