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ロボットやゲームを自分で考えて自分で作れるおもちゃ、ソニーから発売!

大人もはまりそうな本格派
 ソニーは1日、創作物を簡単にロボット化したり、自らゲームを作ったりできる体験型玩具「toio(トイオ)=写真」を12月1日に発売すると発表した。ロボットパーツやコントローラーなどを組み合わせることで、一つのプラットフォームでさまざまな学習や遊びを楽しめる。6歳以上の子どもを対象に、新しい遊び方を提案する。価格は2万円前後(消費税抜き)を想定する。

 本体とリング型コントーラー2台、キューブ型ロボット2台で構成する。本体に差し込むカートリッジの種類を変えることで、工作やボードゲーム、バトルゲームなど、さまざまな遊びを制作し楽しめる。

 キューブ型ロボットには、位置をリアルタイムで高精度に認識する「絶対位置センサー」や、高性能モーターを搭載した。細かい動きなどが可能で、自律走行にも対応する。

 本体と同時に、基本のゲームをそろえた「トイオ・コレクション」と、工作物を組み合わせて“人工生物”を作れるコンテンツ「工作生物ゲズンロイド」も発売する。ソニーの電子商取引(EC)サイト「ファースト・フライト」での先行予約も始めた。

 新規事業創出部の田中章愛統括課長は「オモチャの新しいフォーマットとして子どもに楽しんでもらい、将来のソニーファンを増やしたい」と力を込めた。

日刊工業新聞2017年6月2日



新規事業創出プログラムは製品化がゴールではない


 ソニー新規事業創出部統括課長の藤田修二は、ふと横の女性社員に目をやった。彼女はハンドクリームを塗った後の手の香りを嗅いでいた。話を聞くと、20本ほどを使い分けている女性もいるという。「嗅覚を使って『わくわくする』最終製品を作りたい」と考えていた藤田は「香りを持ち運ぶ」という案を思い付く。そして2015年1月、新規事業創出プログラム「SAP」のオーディションの扉をたたいた。
<ソニーから“第2のウォークマン”が生まれる香りが漂い始めた?>
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
自分で考えておもちゃを作れるプラットフォーム。同じく新規事業創出プログラムから生まれた電子タグ「MESH」に近いものを感じます。気軽に買うには価格がちょっと高いのが難点ですが、「未来の研究者」をたくさん育てそうなおもちゃです。

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