東京23区体制70周年。各区が描く五輪への道筋

選手村跡地活用した「まちづくり」進める中央区

 2017年、東京特別区は23区体制70周年を迎えた。20年開催の東京五輪・パラリンピックを控え、本格的な準備に入る重要な年となる。前回の1964年の東京五輪開催時、日本武道館など日本を代表する施設などが整備された。各区は、五輪を通じて、まちづくり、観光、産業政策などを進めていく。一過性ではなく、過去から現在、未来へとつながる悠久の流れは、日本経済の発展を占う試金石となる。そこで、各区の将来の青写真と取り組みを紹介する。

 東京都中央区は、2020年東京五輪・パラリンピックで晴海地区に選手村の設置を予定している23区唯一の区。五輪終了後の社会的遺産の一つである選手村を活用し、晴海地区のまちづくりを進める。

 選手村跡地は、主にマンションとして活用、約1万2000人の人口増を見込む。周辺に商業施設や公共施設などを配置していく。同予定地は都営大江戸線勝どき駅が最寄りだが、駅まで遠く、地区内を結ぶ交通アクセス向上が不可欠。都が主導するBRT(バス高速輸送システム)計画や、銀座付近―国際展示場付近までの地下鉄新規路線が実現すれば、利便性は高まる。

 一方、同区は伝統や文化を生かした観光に力を入れる。訪日外国人や国内観光客向けにさまざまな施設を順次開設する。例えば、京橋エドグラン内に16年11月「中央区観光情報センター」を開設。英語・中国語での対面案内やフリーWi−Fiサービス提供など観光案内所機能、地域との連携で観光情報を集約・共有し、多言語対応ウェブサイトによる情報も発信する。また、17年度中に「日本橋地域案内所(仮称)」も開く。

 日本橋問屋街地区の活性化事業助成も進め、問屋街活性化委員会が行う国内向けSNSコンテンツ制作、中国語ブログ・フェイスブック運用の活性化事業が対象。同区は、これらの取り組みを通じ、国内外から多くの人々が集い、誰もが憧れるまちを目指す。

【記者の目】
 陸と水辺に面する地理的特性を持ち、銀座三越をはじめ、4月に開業した“GINZA SIX”の銀座や日本橋、八重洲、日本橋問屋街など国内外の観光客に魅力的な地域だ。同区のまちづくりは国にとってもモデルケースとなる。恵まれた立地をいかに生かしていくか、住民や他区、都、国との連携が成否のカギを握る。
(文=茂木朝日)

日刊工業新聞 2017年5月16日

斉藤 陽一

斉藤 陽一
05月31日
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 毎週火曜と木曜日に掲載されている連載記事から引っ張ってきました。文中にある地下鉄新路線が実現すれば、東京ビッグサイトの展示会にもより行きやすくなりそうです。

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