工場での作業補助、ロボットの手“貸します”。椅子固定や肩装着も

慶大が双腕型を開発、 いつか日常生活で4本腕も?

 ロボの手も借りたい―。慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科の佐々木智也リサーチャーは、体に装着して操作できる双腕ロボットを開発した。7自由度のロボットアームと、22自由度のロボットハンドを採用。椅子の背もたれに2本腕を設置する固定式と、肩から吊って脇の下から腕を伸ばす装着式がある。初心者でも5分程度の訓練で握手ができ、習熟すればハンダ付けも可能なことを確認した。

 東京大学と豊橋技術科学大学との共同研究の成果。腕の部分の動きは脚、手の部分は足の指で操作する。脚の動きは膝と足首にマーカーを付けて光学式のモーションキャプチャーで計測する。足には曲げセンサーを付けた5本指の靴下を装着。親指と人さし指の動きを計測し、ロボットハンドの開閉を操作する。

 5人で検証したところ、初心者でも人の手でハンドにモノを持たせて、そのまま保持するなど簡単な操作はできた。ハンドをフックやハンダごてに取り換えることも可能。工場などでの作業の幅が広がる。

 今後、機械の腕を自分の体のように扱えるようになるまでの身体感覚の習得プロセスを研究する。作業の種類や心理状態によって身体感覚が変われば、適切な訓練やアームの設計に生かせる。

 ロボットアーム自体は出力を高めたり、高度なセンサーを搭載したりと自由に改良できるため、アームへの習熟が解明できれば幅広い応用が可能になる。

日刊工業新聞2017年5月30日

小寺 貴之

小寺 貴之
05月30日
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佐々木さんは「2-3カ月使い続けると自分の体の一部のように感じ出す」と言っていました。ただ日常の生活空間は2本腕で暮らすように最適化されているので、4本も腕がなくても暮らせていしまいます。4本腕のキラーアプリを探すためには毎日4本腕で暮らしてみる人が必要です。ただ、4本腕で暮らしても「アプリ見つけた!」と発見する瞬間があるのかと思ってしまいます。たぶん長く暮らして4本腕が当たり前になってから、腕を外して超不便と感じる瞬間がキラーアプリなのだと思います。

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