元モー娘を起用した弁護士発案の短編ドラマ

NPO法人が啓蒙に活用。遺言・相続を知るきっかけに

 高齢化による相続件数の増加や経済成長の停滞、個人の権利意識の高まりなどを受け、遺言・相続をめぐる問題がメディア等でたびたび話題になっている。厚生労働省による人口動態統計の年間推計によると、2016年の日本人の国内における死亡数は129万6000人(確報は6月に公表予定)。身近な問題にも関わらず、遺言や相続について「よく分からない」という声も多い。

 NPO法人遺言・相続リーガルネットワークが発案した、「遺言」にまつわるショートドラマがこのほど完成。遺言の種類や正しい遺言の書き方、相続の場面などについて物語風にまとめている。ドラマのタイトルは「ラスト・メッセージ~家族に残す最期の言葉~」。

 遺言・相続リーガルネットワークは日本弁護士連合会(日弁連)を母体に弁護士が設立。若手を中心に456人超の弁護士が登録し活動している。同NPOの松田純一理事長は、「(遺言・相続の問題がわかりやすく体験できる)前作が好評だったので、第二弾を出した。本作は日本公証人連合会による後援・協力を得ることができた」と経緯について説明した。
 


 ショートドラマは、元モーニング娘。の小川麻琴さんと若手女優の松田彩希さんが孫娘役として登場。ストーリーは祖父が生前に自分で書いた遺言を弁護士に見てもらったところ、その遺言は法的に効力がないことが判明したところから始まる。

 自筆証書遺言と、公正証書遺言の違いや、その他、正しい遺言の書き方の段取りなどが次第に分かっていく。祖父が他界し、相続へと話は移る。

 9日に東京都渋谷区で開かれた上映会後のトークショーで、姉役を演じた小川さんは「遺言や遺産相続について演じてみて、こういうことを(事前に)しておかないともめる、といったことが分かり勉強になった」とコメント。

 妹役の松田さんは「遺言を15歳から書けるということにびっくりし、思ったより身近だと感じた」と話した。
 


 遺言相続リーガルネットワークの松田理事長は「本作を生命保険会社や信用金庫などが開く法律相談会や、高齢者施設や学校のようなところでも上映してもらいたい」としており、遺言についての理解を深めるツールとしてDVDの貸し出しも検討していくという。



ニュースイッチオリジナル

宮里 秀司

宮里 秀司
05月19日
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ショートドラマは3幕35分でちょうどいい長さ。最後は少しうるっときました。遺言や相続に全く関心がない人にとっても、分かりやすいです。

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