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手袋をしててもスマホの操作には影響しない導電繊維

日本エレテックスが参入
手袋をしててもスマホの操作には影響しない導電繊維

導電繊維を用いたスマホ対応手袋

 日本エレテックス(富山市、建部則久社長)は、タッチパネルの操作を妨げないスマートフォン対応の手袋や、静電気除去ブラシなどの材料に用いる導電繊維の製造販売事業に参入する。3月末までダイワボウグループが手がけていた同事業を、4月に譲り受けた。新体制のもと、スマホ用手袋でニーズが増している導電繊維の販売拡大を目指す。

 日本エレテックスはダイワボウホールディングス(HD)傘下のダイワボウライフサポート(大阪市中央区)が、導電繊維「メタックス」の製造販売事業から撤退したのを受け、その生産と営業の体制を受け継いだ。「メタックス」という商品名は登録商標のため、日本エレテックスでは使えない。このため当面は、商品名を付けずに販売する。近く、新商品名を設定する予定だ。

 メタックス事業の売り上げ規模は、年間3000万円程度。導電性繊維はスマホ用手袋の材料となることから、需要が急速に膨らんでいる。日本エレテックスは販売の強化により、同事業の売上高を5000万円規模に伸ばす方針だ。
日刊工業新聞2017年4月25日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
日本エレテックスは従来、電磁波遮蔽(しゃへい)用金属布の製販を手がけている。金属布と導電繊維は、技術面で親和性が高いという。そこで、ダイワボウグループから導電繊維事業を継承した。獲得した技術を、金属布の性能向上にもつなげる考え。

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