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慶応大の次期塾長はこんな人

長谷山氏が就任へ。研究費などの資産を1000億円に
慶応大の次期塾長はこんな人

笑顔で肩を組む長谷山次期塾長(左)と清家塾長

 慶応義塾は20日、清家篤塾長(63)の5月の任期満了に伴い、次期塾長として長谷山彰常任理事・文学部教授(64)を決めた。任期は5月28日から4年間。塾長は学校法人慶応義塾の理事長で慶応義塾大学学長を兼ねる。

 同日、慶大の三田キャンパス(東京都港区)で行われた会見で長谷山常任理事は「国際性と研究力の一層の向上を推進する」と強調した。清家塾長が進めた財政再建を受け、研究費などに使える3号基本金を「現在の約650億円から1000億円に拡大する」ことで、研究費の自己資金比率を引き上げる。長寿や安全を柱とする「慶応義塾大学グローバルリサーチインスティテュート」などを重要拠点に国際共同研究に取り組むとした。
【略歴】長谷山彰氏(はせやま・あきら)81年(昭56)慶大院文学研究科修士課程修了。84年博士課程単位取得退学、87年駿河台大法専任講師、90年助教授、94年教授。97年慶大教授、07年文学部長、09年常任理事。法学博士。秋田県出身。
日刊工業新聞2017年4月21日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
長谷山氏は存じ上げないが、清家塾長は「私学は建学の理念を実現する存在というのが、最も国公立と異なる点だ。慶応の創立者、福沢諭吉は幕末から明治維新の激動の時代に、自分の頭で考え判断する基礎として学問を位置付けた。変化の激しい現代も同様だ。実学をもって社会に貢献するのが慶応の建学理念だ」と話す。その上で「私学は建学の理念を貫くためにも、自己財源を増やすことが欠かせない」と。私大サバイバル時代ともいわれるが、慶応はもっと世界でも存在感を示してもらわないと。

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