「これなら、売れる!」スバル最大サイズ、北米専用SUVの魅力

「トライベッカ」の反省を生かし、これまでにない広い室内空間

 SUBARU(スバル)は2018年に北米専用の大型スポーツ多目的車(SUV)「ASCENT(アセント)」を投入する。7人乗りのアセントはスバル車の中で最大サイズの車種になる。北米で人気の高い大型SUVの投入により、スバルは主戦場でさらなる上昇を目指す。

 「これまでにない広い室内空間をぜひ楽しんでもらいたい」。12日開幕したニューヨーク国際自動車ショーのプレゼンテーションの場でスバルの米国販売会社、スバル・オブ・アメリカ(SOA)のトム・ドール社長は、世界初公開したアセントのコンセプトモデルを前に、身ぶり手ぶりを交えこうアピールした。

 アセントはSUVのDセグメントに属する大型SUVで18年に北米市場限定で発売する。最大の特徴は3列シート、7人乗りを実現した広い室内空間だ。全長5050ミリ×全幅1989ミリ×全高1839ミリメートルと主力SUV「アウトバック」、「フォレスター」を上回るスバル車のラインアップの中で最大サイズの車種となる。

 北米ではガソリン安を背景にセダンからSUVを含むライトトラックへ人気がシフトしており、Dセグメントの大型SUVはもちろん「3列シート搭載車の需要が伸びている」(中村知美SOA会長)。

 アセントの投入により北米でこれまで取り込み切れなかった子育て層など新たな顧客を獲得し、北米市場でシェア拡大を狙う。

 スバルは過去に北米向け大型SUV「トライベッカ」を投入しており、アセントはその後継車種にあたる。ただトライベッカは大型SUVの位置付けだとはいえ、北米向けとしてはサイズが小さく、動力性能にも課題があった。このため販売が伸び悩み、14年に生産を終了した。

 アセントではトライベッカの反省材料を生かし、北米で受け入れられるデザインを追求した。あるスバル幹部は「米国ディーラーも『これなら受け入れられる。売れる』と太鼓判を押している」と強調する。

 スバル車は米国で3月まで64カ月連続で前年同月の販売実績を上回るなど快進撃が続く。一方、大型SUVを巡る競争は年々激しくなっており、トヨタのハイランダー、ホンダのパイロット、日産自動車のパスファインダーなどライバルは多い。

日刊工業新聞2017年4月20日

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
04月21日
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アセントは英語で“上昇”や“上り坂”といった意味を持つ。その名の通りスバルは北米市場でさらに飛躍できるのか。アセントは今後を占う重要な車種の一つで、18年以降の販売の行方が注目される。
(日刊工業新聞第一産業部・下氏香菜子)

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