北海道版「機能性食品」、品目増えずテコ入れへ

「江別モデル」で手軽に臨床試験。200品目が目標

北海道が2013年4月にスタートさせた独自の「北海道食品機能性表示制度」(愛称=ヘルシーDo)が丸4年を迎える。北海道産食品の独自ブランドを確立するために、累計41社78品目が認定されたが、まだ認定品目が少ないという指摘もある。対策として、近く「北海道フード・コンプレックス国際戦略総合特区」(フード特区)の再認定を受ける予定のほか、認定商品の増加に向けたテコ入れに着手する。

 ヘルシーDoは加工食品に含まれる機能性成分に関して「健康でいられる体づくりに関する科学的な研究」が行われた事実を北海道が認定する制度。

 道は食料自給率の向上と食品の輸出拡大を目指し、食産業の国際競争力強化に取り組む「フード特区」の認定を12年に受けた。機能性成分を使った加工食品を北海道の独自ブランドに育てるため、ヘルシーDoは導入された。

 北海道経済部食関連産業室研究集積グループの臼杵誠主査は「展示会への出展などで、ヘルシーDoのファンも少しずつ増えてきている」と手応えをつかむ。

 最近ではメディアへの露出や2月15―17日に開催した「健康博覧会2017」の出展などで、制度や認定商品の訴求にも力を入れている。
認知度向上を目指し健康博覧会にヘルシーDoゾーンを出展

 一方で課題もある。認定商品の数だ。3月13日の第8回認定で5社7品目が追加され、認定食品は41社78品目となった。

 だが「スーパーの売り場は限られており、現状は置かれる数も少ない」と臼杵主査。認定商品が増えればヘルシーDo専用のコーナーを設けてもらえる可能性が高まる。

 機能性素材を供給するアミノアップ化学(札幌市清田区)の小砂憲一会長は「5年後をめどに認定商品を200品目にしたい」と話す。

 認定商品を増やすために欠かせないのが、新しい機能性素材をつくり出すことだ。だが、科学的知見を得るための臨床試験に多額のコストがかかる点が課題となっている。

 これに対し、北海道は、北海道情報大学(江別市)の西平順教授による食の臨床試験システム「江別モデル」を全道に広げる方針だ。

 江別モデルは同大と江別市立病院などが連携し、地域住民ボランティアを被験者として低コストで臨床試験を行うシステム。中小企業でも手軽に臨床試験ができ、認定を目指しやすくなる。

 北海道はこの江別モデルを道内各地に普及させることを狙い、各種セミナーの開催を積極化する考え。併せて道内の食品関係各社への働きかけや支援も強化していく構えだ。
(文=札幌・山岸渉)

日刊工業新聞 記者

日刊工業新聞 記者
03月26日
この記事のファシリテーター

フード特区の認定は16年度で一区切りを迎えるが、17年度から5年間の再認定を受ける見通し。国が15年4月に施行した機能性表示食品制度も「ヘルシーDoとの相乗効果がある」と臼杵主査は期待しており、次なる一手が北海道の新たな食発展のカギを握る。
(日刊工業新聞札幌支局・山岸渉)

この記事にコメントする

  

ファシリテーター紹介

記者・ファシリテーターへのメッセージ

この記事に関するご意見、ご感想
情報などをお寄せください。