食品各社が「おいしさ」の数値化に力を入れ始めた!

サッポロはレモンのバランス、味の素はコク

 サッポロホールディングス(HD)は子会社のポッカサッポロフード&ビバレッジ(名古屋市中区、岩田義浩社長、052・249・5583)、東北大学大学院文学研究科と共同で、レモン飲料の味や香りと、人が「おいしい」と感じる関係性を数値化できることを確認した。サッポロHDはこの研究成果を、13日にポッカサッポロが自動販売機に限定して発売した「レモンの雫(しずく)」に応用したのをはじめ、他の飲料でも活用を急ぐ。

 サッポロホールディングスによるとレモンは飲料に配合する場合、オレンジやリンゴなどの果実と違い果汁感を高め過ぎると、人は単に「酸っぱい」と感じてしまい、「おいしい」といった味覚から遠ざかるという。

 同社は味、香り、おいしさの関係性を確認するため「日頃レモン飲料を飲む」と答えた15―49歳の男女638人に、9段階の尺度で評価してもらった。

 「おいしさ」「すっぱさ」「甘さ」「苦み」「レモンの果汁感」「レモンの果皮感」の6項目で、香料などを調節した7種類の飲料を飲み比べた結果、高い評価を得るとともに関係性があることが分かった。味については、甘みが強い飲料を好む傾向が強い一方、酸味の強い味のバランスを好む層も多く、レモンの果汁感が嗜好(しこう)性に関係することを確認したという。

 この分析に基づいたマッピングにより、ポッカサッポロは新商品の「レモンの雫」でターゲット層に定めた“フレーバーウオーターを飲む男性”が好む香りや酸味、甘みのバランスを確認し、味づくりに生かした。ポッカサッポロは「狙った層に向けた商品開発期間を短縮でき、競争力向上につながる」と話している。
(文=編集委員・嶋田歩)

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 味の素は2017―19年度(20年3月期)の重点戦略として、各国の消費者ごとに異なる味の好みに合わせ、食品の「おいしさ設計」の最適化に取り組む。食品をおいしいと感じるうまみの「味覚」「香り」「食感」について、それぞれが相互に作用する仕組みを科学的に解析する。その上で、食品に使う調味物質や、新商品の開発へ生かす。
「『おいしさ』の科学的解析が次第にできるようになった」

日刊工業新聞2017年3月23日

昆 梓紗

昆 梓紗
03月23日
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ジュース類はぬるくなると香りや甘味がすごく変化するように思います。温度もポイントのように感じますがどうなのでしょう。

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