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今年の水着は着心地と透け防止

繊維各社が素材の機能性を訴求
**旭化成はポリエステル繊維
 旭化成アドバンス(東京都港区、浅野泰社長)は16日、2017年シーズン向けスポーツストレッチ素材の販売戦略を発表した。遊泳水着では透け防止素材のフルダルが中心になると想定。コンプレッション・コンディショニングウエア分野では、発熱や冷感、軽量など機能性を付与し、展開する。

 基幹素材ブランド「サンプレイ」は異形断面ポリエステル繊維を使い、速乾や着心地に優れたタイプなどを用意した。運動追随性に優れた「エラクションプロ」は瞬間回復性を備え、疲労しにくい点などを訴求する。

 併せて旭化成は同日、グループのキャンペーンモデルに大伴理奈さん(22、写真)を選んだ。同社は76年から毎年キャンペーンモデルを起用し、大伴さんは第42代を務める。

日刊工業新聞2017年3月17日付



東レは極細アクリル繊維


 東レは2017年シーズン(16年9月―17年8月商戦)の水着素材販売を、前シーズン比3%増の837万枚にすると発表した。遊泳水着向けに極細のアクリル繊維を使った新素材「トリンティエア」を展開する。

 トリンティエアは従来の素材と比べ優しい肌触りが特徴。ソフトな繊維の特徴を生かした編み設計で軽量性に優れ、約1・5倍のかさ高性を実現した。「17年東レキャンペーンガール」に選んだ朝香りほさん(24、写真)を起用し、初年度1万枚の販売を目指す。

 用途別では遊泳用が前シーズン比4万枚増の136万枚、競泳用が同13万枚増の262万枚、フィットネスは同7万枚増の303万枚、子供・スクールは前シーズン並みの136万枚を見込む。

 16年シーズンの販売実績は同1%増の813万枚。販売のピークとなる7月は天候不順で伸び悩んだが、猛暑が続いた8月に巻き返し、ほぼ前年並みの売り上げを確保した。

日刊工業新聞2016年11月2日



日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
2000年代に入った頃までは、大手繊維メーカー各社が水着キャンペーンガールを毎年発表していました。東レの山口智子、東洋紡の井川遙ら、女優への登竜門としてスターを輩出。その後経営環境の厳しさなどから撤退が相次ぎ、最新の水着素材を訴求する場として東レや旭化成がキャンペーンを継続していますが、趣が変わっています。

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