企業の「相談役」は何のためにあるのか

経産省、企業統治の研究会で役割明確化を提言

 経済産業省の有識者会議「コーポレート・ガバナンス・システム研究会」がまとめる報告書の概要が9日、明らかになった。企業統治強化のため、相談役や顧問の役割の明確化や処遇に関する社外発信などを提言。報告書は、政府の未来投資会議(議長=安倍晋三首相)での議論のたたき台となる。

 日本企業では、社長や会長などを退任した経営者が相談役や顧問に就任するケースが多い。知見を生かして業界活動や社会貢献ができる利点がある一方、株主に責任を負わないまま人事や経営に影響力を及ぼしかねないとの懸念もある。

 報告書では、退任した社長や最高経営責任者(CEO)を自社の相談役や顧問にするかどうか検討する際には、その役割を明確にすることを求めた。相談役や顧問による不当な介入を避けるため、次期社長などを選ぶ時には、指名委員会の設置など社外の人間を関与させることが有効だとしている。

日刊工業新聞2017年3月10日

安東 泰志

安東 泰志
03月10日
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取締役は株主の代理人であり、社長はその代表だ。前任社長や会長が気に入った人物を後任に据えて、自らは相談役で気儘に社内で幅を利かせるというような社内論理が通用して良いはずがない。社長は社内の先輩の方ではなくて、株主ほかステークホルダーの方を向くべきだし、株主に責任を負わない相談役制度は百害あって一利なし。本当に実力がある人物なら、社長退任後、他社の社外取締役や、起業家としての活躍もできるだろう。

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