東大阪市と近大、ラグビーW杯に向け「モノづくりの街」を世界に発信

 大阪府東大阪市は4月から近畿大学と組み「モノづくりの街・東大阪」の国際ブランドづくりを始める。東大阪市が開催地の一つとなる2019年のラグビーワールドカップ(W杯)に合わせたPRに向け、地元の近畿大の知見と人材を活用する。19年度に特別イベントの開催や海外クリエーターとのコラボレーションなどにより「Monozukuri city higashiosaka」を世界に発信する。

 東大阪市は17年度上期に、市内企業の製品開発や海外展開を希望する技術・製品の現状を把握するため、モノづくり全社アンケートを実施する。近畿大が設問を設計し、発送・督促・回収、一次解析などの実務は東大阪商工会議所に委託する。

近畿大の教授・学生らによる追跡調査も加え、年度末に政策提言をまとめる。これらと並行して、30秒程度のイメージ映像を近畿大の学生らが数十本制作し、動画サイトで発信を始める。市はこれらの初年度事業に約1200万円を予定する。

 18年度は市内の東大阪市立産業技術支援センターにある「モノづくり試作工房」を拠点に、市内モノづくり事業者、ファブレス会社のクリエーターらの交流を後押しする。そこで生まれた製品などの成果をテコに、19年度はW杯開催時期に合わせた複数回の見本市を市内で開催する。

 海外ビジネスマンや海外バイヤーらインバウンド(訪日外国人)向けにPR。海外クリエーターとのコラボも狙う。

 イタリアのミラノが発信する“デザインの街”のイメージを例に「国内である程度浸透してきた、モノづくりの街・東大阪のイメージを世界に広げる。企業に東大阪に立地することの優位性を感じてもらえる都市ブランドを狙う」(東大阪市経済部)という。近畿大を主要パートナーに、他大学との連携も視野に入れて取り組みを進める。

日刊工業新聞2017年3月6日



山中教授も後押し


左が山中教授

 学生時代にラガーマンだった京都大学の山中伸弥教授。「選手としてはまったくたいしたことはなかった。しかしラグビーへの思いは強い」と話す。少年期を過ごした東大阪市の「2019年ラグビーワールドカップ開催推進組織」の特別顧問にも就任。「地元の祭り、町工場の技術力、花園ラグビー場での観戦。この三つがなければ今の研究はなかった」という。
 
 日本で開催する2019年W杯の会場12カ所に、全国高校ラグビーの聖地と呼ばれる花園ラグビー場も選ばれた。「東大阪が世界に発信される。わくわくする」と山中教授。

 大学時代、ラグビーで10回以上骨折し、治療を受けた経験から整形外科医の道を志した。治療した選手を笑顔で送り出すはずだったが、「タックルで首から下がまひする患者もいてどうしようもなかった」と振り返る。現在は、iPS細胞(人工多能性幹細胞)で治療が難しい病気に挑んでいる。日本代表の歴史的勝利は大きな励みになったはずだ。

ニュースイッチ2015年09月23日

三苫 能徳

三苫 能徳
03月07日
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マグロやナマズで勢いのある近畿大学。近大らしい“とがった”成果を見たいです。

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