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読者が選ぶネーミング大賞、日本生命「グランエイジ」に決定

 日刊工業新聞社は表彰制度「第27回読者が選ぶネーミング大賞」の大賞に、日本生命保険の人生100年時代に対応した長生きのための保険「グランエイジ」を選ぶなど、優れた名前を持つ17の商品とサービスを決めた。また、ビジネス部門1位は住友理工の心臓マッサージで人々を助ける機器「しんのすけくん」、生活部門1位はキリンビバレッジの一杯分飲みきりサイズの缶入り無糖炭酸水「キリンyosa―soda(ヨサソーダ)」。高齢化社会を見据え、健康に配慮したネーミングに多くの票が集まった。

 グランエイジは3076票を獲得。「ますます高齢社会となっていく日本において、これまでの高齢者イメージではなく、生きがいを見つけながら長く生きる高齢者の強さや誇り、尊さなどを感じる」(40代女性)や、「超高齢社会に向けた現状が、ネガティブなイメージが多い中にあって、豊かさ、明るさを感じさせる」(50代男性)といった将来に希望が持てて、明るく、前向きにとらえたと評価する声が多かった。

 しんのすけくんは、「人の命を救うというお堅いイメージの機器を、親しみやすく、かつ特徴までしっかりつかんでいる」(30代女性)、「アニメの主人公と思いきや、心臓マッサージで人を助けるという意外さ。一発で覚えられる」(50代男性)など、分かりやすさや意外性を評価する声が目立った。

 キリンヨサソーダは、「おしゃれな外国風ネーミングだと一見思いがちだけど、日本語で親しみあふれる」(20代女性)や、「サイズも無糖でヘルシーなところもいいと、ネーミングから分かる」(30代男性)など、ヘルシーさや親しみやすいといった声が多かった。

 ビジネス部門2位のキャニコムの「安全湿地帯」は、「だじゃれが製品の機能とピッタリはまってうまいと思わせる」(50代男性)や、「いつもモノづくりの楽しさを感じられてわくわくする」(30代女性)など、ユニークさや楽しさを感じるといった声が目立った。

 発想力豊かでキラリと光る名称の「アイデアネーミング賞」、名称の定着を評定する「ブランドネーミング賞」、名称がユニークあるいは創意工夫されている「ユーモアネーミング賞」の各部門は合計10名称を選んだ。
                   
日刊工業新聞2017年3月3日
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
「機能美」はデザインだけでなく、ネーミングにも通じる言葉だと思います。

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