マレーシア国鉄に架線検測装置を納めた明電舎の期待値とは

変圧器や遮断機など電力設備の提案につなげる

 明電舎は鉄道の架線検測装置「カテナリーアイ」をマレーシア国有鉄道に6セット納入する。金額は数億円。2017―18年にかけて納める。大型の実績をアピールしアジア地域でカテナリーアイの拡販を目指す。また新規顧客を取り込むためのドアノック製品としてカテナリーアイを活用し、主力製品である変圧器や遮断機などの電力設備の提案に結び付ける考えだ。

 明電舎は12年にマレーシアの大型鉄道プロジェクト向けに電力設備を受注した。この際、政府が主導する産業技術協同プログラムに参画し、その一環でカテナリーアイ1セットをマレーシア国鉄に試験提供した。その性能が評価され、今回の6セットの納入につながった。

 カテナリーアイは鉄道車両の屋根に取り付ける。車両を走らせながら、架線の摩耗や接触力、支障物などを検測する。カメラで撮影した画像を活用するのが最大の特徴で、異常位置を特定しやすい。また事前に状態を把握して準備し、現地での作業負担を軽減できるメリットがある。

 カテナリーアイは01年に九州新幹線に初納入し、海外では台湾や中国、シンガポールで提供実績がある。明電舎の電鉄システム事業の売上高は100億円超で、電力設備をメーンに展開している。

日刊工業新聞2017年2月28日

後藤 信之

後藤 信之
03月05日
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記事でも触れたが、明電舎はカテナリーアイの販売拡大はもとより、それを鉄道の電力設備の提案に結び付けたい考えだ。カテナリーアイを売り込むことで、電力設備の営業ではアプローチできない担当者とコミュニケーションできるようになるという。広がった顧客接点をどう生かすか、営業の総合力が問われる。

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