日産が出資を引き上げる電池メーカー、狙う新規受注は「アウトランダーPHV」

オートモーティブエナジーサプライ社長「商機がある」

綱島洋社長インタビュー


 ―株主の日産自動車が出資の引き揚げを検討しており、日産以外との取引拡大が求められています。
 「昨年、中国の電気自動車(EV)バスメーカーへの2度目の大口受注が決まった。今年から中国のEV補助金の制度が変わり、条件がより厳しくなった。現在供給している電池よりも、エネルギー密度の高い電池の需要が高まるとみている。そこで受注を拡大したい」

 ―日産との今後の取引は。
 「現行の『リーフ』向けの電池を生産しており、将来の日産のEVにも搭載が決まっている。当面はやはり日産向けが主力ビジネスだ。これをしっかり立ち上げたい。日産は2020年に高エネルギー密度の電池を市販化すると公表しており、その開発にも携わっている」

 ―日産が三菱自動車に出資してシナジーを引き出そうとしています。
 「シナジーの一環として、ルノー・日産が三菱自のプラグインハイブリッド(PHV)システムを活用すると聞いている。現行の三菱自のPHVは売れていて評価されており、共用されれば、同PHVシステムの規模が期待できる。現在の電池は他社製を採用しており、当社にも商機があるとみている」

 ―車載電池の受注拡大に向けて何を強みにしますか。
 「他社と違ってラミネート形だから、車両のレイアウトに自由度を持たせることができる」
綱島氏

(聞き手=池田勝敏)

日刊工業新聞2017年2月16日

池田 勝敏

池田 勝敏
02月17日
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日産は51%出資するが引き揚げる方向で、日産からの自立は差し迫っている。非日産圏への売り込みを進めてひとまず中国のEVバスを開拓した。既存の完成車メーカーは競合が商圏を形成しており切り崩しが難しく、狙い目は新興完成車メーカーやルノー・日産と共用する三菱自のPHVか。

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