所有することがステイタス!岡山発、工作機械ブランドの強さ

「YASDA」はヒトとモノで創られている

 有力メーカーがひしめく工作機械業界にあって、「YASDA」ブランドとして世界で高い評価を得ているのが、安田工業(岡山県里庄町、安田拓人社長)が手がける高精度なマシニングセンター(MC)だ。

 中国地方を貫く大動脈の国道2号線。安田工業はこの2号線を挟んで工場を構え、加工したMCなどの部品を組立工場に送り込んで仕上げる。

 同社の看板となる高精度MCに仕上げるためには、個々の部品を高精度に加工することはもちろん、組み立ても重要。組立工場では工程の区切りごとに測定を実施する。

 「各種測定機器を正しく使い、信頼できる測定結果に基づいて組み立て調整を積み重ねる」(田辺洋始取締役製造部部長)ことで高精度マシンが生み出される。

 精度へのこだわりは工程だけでなく、ヒトづくりにも浸透する。「今の作業が組み立て工程全体の中で果たす役割や作業のこつ、勘所を把握してほしい」(同)とし、従業員には掘り下げた理解を求め、こだわりを持って高精度を追求する姿勢を身につけさせる。深く理解した知識は、MCの修繕や今後の新機種を立ち上げ時などで応用が利くからだ。

 2009年に設置した組立工場は16年、延べ床面積2800平方メートル増床し、約1・5倍に拡大した。これにより、北米などで伸びている航空機部品加工用の大型MCの引き合いに対応する体制を構築。スペースが生まれ、組み立ても余裕を持てるようになった。

 拡張した工場を前に、田辺取締役は「安全第一。大きくて重く、硬いモノを扱うので作業者の身の安全には気を配る」とあらためて気を引き締める。「YASDA」のブランドはヒトとモノで創られている。
(文=福山・林武志)

日刊工業新聞2017年2月17日

長塚 崇寛

長塚 崇寛
02月17日
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ハイエンドマシンに定評のある安田工業。安田の機械を持つことが一種のステイタスになっている。記事にあるように「YASDA」のブランドはヒトとモノで創られている

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