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高速トロッコで新幹線の保線を効率化

ジェイアール西日本テクノスが18年実用化へ
高速トロッコで新幹線の保線を効率化

高速トロッコをけん引する高速軌道モーターカー

 ジェイアール西日本テクノス(兵庫県尼崎市、真野辰哉社長)は、新幹線の保線業務を効率化するため、高速トロッコを開発する。モーターカーによってけん引し、保線に必要な資材を高速で運搬する。長時間の作業を可能にできる。軌道の道床となるバラストの運搬に使う「高速ダンプトロ」からスタートし、台車の安定性を高めて2018年をめどに実用化を目指す。

 ジェイアール西日本テクノスは高速トロッコを、すでに開発を終えている高速軌道モーターカーでけん引する。同モーターカーは最高時速90キロメートルで走行することが可能。このため運搬するトロッコも、高速走行に対応する必要がある。速度に耐える堅固さと、安全に停止するための確実なブレーキ力を兼ね備えた、高速化が可能な台車を選定した。

 縦横の荷重や運搬物の有無による重量の変化、さまざまな天候といった、あらゆる条件で安定した走行ができるように改良していく。主要な機器は、鉄道車両部品で実績のあるもので構成する。メンテナンスしやすくして、長期間の運用を目指す。
日刊工業新聞2017年1月31日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
保線業務は列車の走行しない夜中に、短時間で完了する必要がある。今後、バラスト運搬以外の用途のトロッコも開発し、資材運搬の往復時間の短縮に取り組むという。

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