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インテリアにも最適!家庭用「植物工場」を大和ハウスが試作

1カ月で葉菜類が育成できる
インテリアにも最適!家庭用「植物工場」を大和ハウスが試作

試作した家庭用水耕栽培装置「ホームアグリキューブ」

 大和ハウス工業は、家庭用の植物栽培ユニット「ホームアグリキューブ」を試作した。植物工場ユニット「アグリキューブ」で培った知見や技術を凝縮して展開し、1カ月程度で葉菜類、香草などを簡単に育成できるようにした。住宅内で“農”と“食”を身近に感じられる学習教材や、インテリアとしての提案を想定する。1基数万円する装置の原価低減やマーケティングを進め、2017年内の商品化を目指す。

 大和ハウス工業が試作した植物栽培ユニットは、日が当たらない室内でも農薬なしに水耕栽培できるのが特徴。装置本体は、タイマーで制御する発光ダイオード(LED)照明と、ポンプの駆動が不要の5株まで栽培できる水耕装置を一体化した。

 栽培装置本体を覆うケースは、木を使ってデザインした。室内への違和感がなく、住空間になじむよう配慮した。試作品は吉野ヒノキを採用するなど、地元産材の活用策としても訴求する。装置単体の壁面収納も視野に入れる。

 ホームアグリキューブはスペースを取らず、ほぼ自動で育つことから、集合住宅入居者や単身者など幅広い層の利用を狙う。定期的に育てやすい季節の種などを配送する「頒布会」のようなビジネスモデルも検討。食べられる植物の育成を見守ることで、農や食に対する関心の喚起につなげたい考え。

 大和ハウスが家庭向けに、農業関連商品を投入するのは初めて。将来の生活に関わる事業領域の一つとして“農業”をテーマに据えており、事業機会の創出を狙っていた。
日刊工業新聞2017年1月19日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
観葉植物にもなり、インテリアにもなり、食べることもできていいですね。今までの家庭用植物工場に比べてすっきりしたデザインで、すごく欲しいです。本体価格ももちろんですが、光熱費が気になるところ。

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