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YouTubeで再生回数が22万回を超えた東京・福生の地酒アニメ 

市内の田村酒造場、石川酒造の当主が登場
 横田基地だけじゃありません―。東京都福生市と福生市商工会(山下真一会長=武陽ガス社長)は、異国情緒ある横田基地周辺だけでなく、福生市の自然豊かな街並みも国内外にアピールしようと、市内にある日本酒の酒蔵を取り上げたアニメ「Tokyo SAKE Brewery」(東京の酒蔵)を制作した。アニメの字幕は日本語と英語を用意した。外国人旅行者に人気の日本酒に焦点を当て、インバウンド(訪日外国人)需要の掘り起こしを図る。

 福生市と福生市商工会が制作したアニメは、東京・六本木の外資系IT企業で働く「カオリ」を主人公に話が進む。カオリはあるイベントで日本酒の企画を提案するが認められず、勉強を兼ねて福生市の酒造りを見学するというストーリー。森ビルのメディア企画部とタイアップして制作した。アニメには市内にある田村酒造場の田村半十郎当主と、石川酒造の石川彌八郎当主が登場する。

 映像は動画投稿サイト「YouTube」などで閲覧できる。公開から18日現在までの再生回数は約22万7500回。福生市生活環境部の北村章部長は「1万回の再生回数があればと思っていただけに、びっくり」と驚く。同市は“和洋折衷”の市の魅力を知ってもらい、定住者の増加も狙っている。

111年ぶりに再参入したビール製造技術活用―石川酒造


 石川酒造は江戸幕府直轄領熊川村(東京都福生市)の名主だった石川家13代当主石川和吉が1863年(文久3年)創業した。農業を生業としていたが、農地改革などを経て酒造業に軸足を移して現在に至る。敷地内の井戸から汲(く)み上げた地下水で仕上げている。

 酒造りに欠かせない、130年前に建てられた蔵では…
日刊工業新聞2017年1月19日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
記者の振り出しは立川の支局で、東京に造り酒屋が十数社あることを知りました。当時の支局長(故人)がお酒好きだったこともあり、アニメでも登場する2社を含め”多摩の地酒”を取材した思い出があります。同じ東京の水を使っているにも関わらず、銘柄によって味が全く異なり、日本酒の奥深さを知りました。

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