スキー滑降の空気抵抗を減らすカギは“下腿部”だった!

筑波大など計測・確認

 筑波大学体育系の浅井武教授、洪性賛(ホン・ソンチャン)助教らは、アルペンスキー競技の一つである「ダウンヒル(滑降)」で、競技者の身体の各部位ごとにかかる空気抵抗の大きさを調べることに成功した。同大の風洞実験装置と数値流体解析システムを利用。しゃがみ込むような姿勢(クラウチング姿勢)において、足の膝から足首までの下腿(かたい)部に最も大きな空気抵抗を受けることを明らかにした。

 分析手法はスキーだけでなく、他のスポーツにも応用が可能。新しいスポーツウエアやスポーツ技術の開発が期待される。

 流体解析ソフトウエアの開発・販売を手がける米エクサの日本法人「エクサ・ジャパン」との共同研究。成果は国際科学誌ヨーロピアン・ジャーナル・オブ・フィジックス電子版に掲載された。

 ダウンヒル競技者のマネキンに秒速数十メートルの風を当て、マネキンにかかる力を計測。一方で数値流体解析モデルを作製し、実測値と解析モデルの結果が一致することを確認した。

 さらに解析モデルを利用し、秒速40メートルでの競技者の周りの渦構造を可視化。下腿部や二の腕、頭部などの後方に渦の核を見つけた。下腿部や二の腕、頭部が大きな空気抵抗の発生源になっていることを明らかにした。

 従来の風洞を使った実験では、競技者の全身にかかる空気抵抗は計測できるが、身体の各パーツにかかる空気抵抗を計測するのは難しかった。

日刊工業新聞2017年1月17日

斉藤 陽一

斉藤 陽一
01月18日
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 筑波大の資料によると、クラウチング姿勢における部位別の抵抗の大きさは下腿部、上腕部、頭部、大腿部(臀部含む)の順になるとのことです。

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