アマゾンの飽くなき効率化、すべては「逆転の発想」から

日本で初の物流倉庫「アマゾン ロボティクス」を覗いてみた

 アマゾンジャパン(東京都目黒区、ジェフ・ハヤシダ社長)が川崎市高津区で稼働した物流倉庫「アマゾン川崎フルフィルメントセンター(FC)」。その一角で自走式ロボット「ドライブ」が可動式の商品棚を持ち上げ、作業員の所まで搬送する。電子商取引(EC)サイト「アマゾン」で注文された商品の出荷作業時などに、作業員が棚まで商品を取りに行く手間を省く役割を担う。

 ドライブと商品棚で構成するシステムは「Amazon Robotics(アマゾン ロボティクス)」。米国16拠点や英国2拠点、ポーランド1拠点ですでに導入、日本では川崎FCに初めて採用した。100台以上が稼働する。

 積載可能重量約340キログラムのドライブは商品棚を下から持ち上げ、人の歩く速度より少し早い秒速1・7メートル程度で動く。倉庫の床には2次元コードが貼られている。それらを目印に自らの位置を認識しながら作業員の所まで移動する。

 これまでは倉庫内を人が歩いて商品を出し入れしていた。入荷した商品を棚に入れる時は空いた場所を探して収容し、場所の情報を登録。注文を受けて配送する時にはその登録情報を元に商品を見つけ出していた。

 これらの作業をアマゾン ロボティクスで代替する。スペースの空いた棚や発送する商品が収容された棚が自動で作業員の所に運搬される。

 同社オペレーション技術開発統括本部の渡辺宏聡統括本部長はアマゾン ロボティクスの導入効果について「作業員の負担が軽減される。商品の出し入れ作業が効率化されるため、配送の迅速化にもつながる」と期待する。

 特に、アマゾンは大規模なセールを毎年12月に実施する。アマゾン ロボティクスは注文が殺到するそうした期間の迅速な配送を支える基盤になるという。

 今後は実際の導入効果を検証した上で「既存の倉庫を含めて導入の拡大を検討する」(渡辺統括本部長)方針だ。
(文=葭本隆太)

日刊工業新聞2017年1月11日

森谷 信雄

森谷 信雄
01月11日
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アマゾンはすべて逆転の発想だ。物流センターで人手をかけて商品をそろえるのが非効率ならば棚を動かしてしまえと。そういえば新型の小売店「アマゾン・ゴー」もそうだ。これまでの決済ではレジ要員が必要だったが、AIを活用してレジ決済をなくしてしまえと。飽くなき効率の追求、日本の流通業も大いに見習うべき​では。

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