パイオニアが自動運転車向け3Dライダー、MEMSで小型化

今秋にも試作機、先行するベロダインなどを追う

 パイオニアは自動運転システム向けの3次元(3D)ライダー「3D―LiDAR(ライダー)」の試作機を今秋にも車メーカーに提供する。3Dライダーは赤外線レーザーを照射し車の周辺環境を高精度に検知するセンサーで、自動運転や運転支援システムを高度化できる。パイオニアは2018年度の量産化を目指す計画を公表しており、車メーカーに試作機を提供して実用性を高める。

 3Dライダーはセンサーの一種で、赤外線レーザーを照射して反射光が返ってくるまでの時間を計測し対象物までの距離を計測する。数十メートル先の物体の距離や幅を高精度に検知できるのが特徴。自動運転車に必要な自車位置の測定や車の周辺状況を検知するためのキーデバイスになると位置づけられている。

 パイオニアが開発するライダーはレーザーディスク事業で培ったMEMS(微小電気機械システム)技術を応用し、一般的なライダーより小型で低価格にする。

 18年度に量産を始めた後、23年ごろには手のひらに乗るサイズで1万円を切る価格帯を目指している。車メーカーに提案するだけでなく、子会社のインクリメントP(東京都文京区)や独ヒアとの協業で進めている自動運転車用地図システムの開発などに活用していく。

 これまで自動運転の実験車両などで使われているライダーは車の周辺を正確かつ広範囲にとらえるためにモーターを内蔵しており、サイズが大きく価格も数百万円など高額という課題があった。一般車両に搭載するためには小型、低価格がポイントとなっている。

 パイオニアは自動運転関連事業を強化しており、17年度からの5年間で同事業の研究開発費として約100億円を投資する。自動車用のライダーを巡っては米ベロダインが先行し、仏ヴァレオやコニカミノルタなどが開発を積極的に進めている。

日刊工業新聞2017年1月10日

明 豊

明 豊
01月10日
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ベロダインへはフォードが7500万ドル(約75億円)を出資するなど3Dライダーは開発やコストダウン競争が激しくなっている。パイオニアも大手自動車メーカーと協業するタイミングだと感じるが。

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