三井化学のウレタン材、“緑のロボット”に採用

ファナックの「人と協調」するロボット、万が一の接触に備える

 三井化学はロボット材料事業で供給先を増やしている。ファナックの協働ロボット“緑のロボット”の外装カバーにウレタン材料が採用された。4月に専門部署を立ち上げるなど、新規開拓領域としてロボット分野への攻勢を強める。素材の提供だけでなく、センサーなどの開発も進める。長年培った化学技術を基に、ロボット向けのソリューション提案力を磨く。

 協働ロボットは安全柵なしで人と協調して動くため、万が一の接触に備えて弾力性の高い素材が求められる。同時に意匠性や耐久性も必要であり、それらが総合的に評価されたという。

 三井化学は産業向け以外に介護などサービスロボット分野への進出も狙う。茨城県つくば市での実証事業において、開発した圧電繊維センサー内蔵のバンパーを提供して性能評価中だ。産学連携では、立命館大学や関西大学とロボットアームの基礎研究を共同で進めている。

 同社は2025年度までの長期経営計画で「新事業創出」を重点課題の一つに掲げる。25年度に新事業などで250億円の営業利益を生み出す目標で、ロボット材料をその柱の一つに育成したい考えだ。

日刊工業新聞2016年12月16日

明 豊

明 豊
12月18日
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緑のロボットの最大の特徴は質量35キログラムまでの物体に対応する業界最高の搬送能力。協働ロボットは人と接触するとセンサーの働きで自動停止し、安全を確保するタイプが主流。だが、大パワーにすればセンサーがロボット側の力も検知し、平常時でも停止してしまう恐れがある。35キログラム可搬のハードルはかなり高い。ファナックが30年近くセンサーを研究してきた成果。さらに素材でも安全性を追求するなどさらに進化しているようだ。

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