電気と蒸気を複数拠点に融通、日立がESCOの最も新しい先進事例

来年から事業展開、電力システム改革の仕組みを活用

 日立製作所は、電気と蒸気をグループ拠点で融通する省エネルギー支援サービス(ESCO)事業を、2017年6月から飲料水製造業の日本キャンパック(東京都千代田区)に実施する。新設するガスコージェネレーション(熱電併給)設備の電気と蒸気を隣接する3工場で共有し、離れた工場にも電気を送る。電気・蒸気を融通する4工場はエネルギー使用量を16%削減する。

 日本キャンパックの群馬第一工場(群馬県明和町)に、出力が7500キロワットと5200キロワットのコージェネ2基を導入する。電線と蒸気配管を敷設し、3工場で利用する。赤城工場(前橋市)には自家発電機の電力をグループ拠点に送れる自己託送制度を活用し、コージェネ2基の余った電気を送る。

 日立が設備の施工を担当し、日立キャピタルが設備を保有するESCO事業を形成。日本キャンパックは設備利用料を支払う。事業期間は10年。4工場が共同利用することでコージェネの稼働率が上がり、電気と蒸気の損失が減る。日本キャンパックはエネルギー費用を大幅に削減できるという。

※日刊工業新聞はESCO・エネルギーマネジメント推進協議会と来月、セミナーを開催します。
ESCO・エネルギーマネジメントセミナー

日刊工業新聞2016年11月29日

松木 喬

松木 喬
12月15日
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ESCOのもっとも新しい先進事例です。ESCOは一つの施設の省エネ支援がメーンでした。今回の日立のESCOは複数拠点が対象であること、さらに電力システム改革で可能となった仕組みを使っています。ESCOは設備更新時に初期費用を抑えるために実施されることが多かったと思います。複数拠点・電力システム改革の視点も加えると、ESCOの提案の幅が広がりそうです。

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