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「勤務間インターバル」を導入する企業に助成金を 長時間労働改善なるか?

厚労省、2016年度中に申請の受け付けを開始
 厚生労働省は、終業から始業まで一定の時間を空ける勤務間インターバルを導入する中小企業を対象に、経費の一部を支給する助成金制度を創設する。長時間労働を是正する中小企業の自主的な取り組みを支援する。2016年度中に申請の受け付けを開始し、17年度から申請の承認を開始する計画だ。政府は働き方改革と生産性の向上に取り組むことを柱とした「一億総活躍社会」の実現を重点課題と位置付けている。

 新設する助成金制度「職場意識改善助成金(勤務間インターバル導入コース=仮称)」は導入にかかる費用の4分の3を助成し、上限は50万円を予定する。具体的な助成対象として、就業規則などの作成や変更にかかる費用、職場意識を改善するための研修費用を想定する。さらに労務管理用機器の導入・更新費用なども含める計画だ。

 長時間労働は生産性の低下を引き起こすだけではなく、脳・心臓疾患や精神疾患の発症リスクが高まる懸念もある。社員の疲労回復が期待できる勤務間インターバルの導入を進め、過労死の防止にもつなげていく。
日刊工業新聞2016年12月7日
昆梓紗
昆梓紗 Kon Azusa デジタルメディア局DX編集部 記者
「絶対に定時に帰れ!残業禁止!」というよりも「残業したら次の日はゆっくりめに出社していいよ」の方が働く方にとっても仕事の調整がしやすいように思います。

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