知能化へ向かう半導体製造装置。多品種のデバイス生産を支援

メーカー各社が製品化やサービス開発に乗り出す

 半導体製造装置メーカー各社はITや人工知能(AI)を活用し、半導体製造の生産性向上支援に乗り出す。東京エレクトロンは2019年度までに自律制御機能を搭載して知能化した装置を商品化。日立ハイテクノロジーズは製造条件などを遠隔管理できるサービスを、18年度をめどに一部事業化する。IoT(モノのインターネット)デバイスは品種が膨大になるとされる。半導体メーカーで工程可視化と生産性向上ニーズが高まるとみて、関連製品やサービスを投入する。

 半導体製造装置はIoT市場の拡大によって、大量生産ではなく多品種のデバイス生産に適した直径200ミリメートルウエハー対応装置を中心に需要が急増すると見込まれている。このため、生産条件の遠隔管理や予防保全、効率的な消耗品供給といったニーズが高まるとみられる。

 一方、IoT向けでは先端技術を活用する半導体は少なく、製造装置も先端装置に比べて安価で利幅が薄い。装置の知能化やサービス事業強化で、自社の収益拡大につなげる。

 東京エレクトロンは自己診断機能や学習機能などによる装置の知能化を進める。これら装置と稼働状況の遠隔監視サービス「テレメトリックス」を組み合わせて、設備状況を把握。半導体製造ラインの安定稼働を支援する。

 日立ハイテクノロジーズは装置をネットワークでつなぎ、稼働状況や製造条件などを遠隔管理するサービスに着手した。すでに特定の顧客と実証試験を進めており、18年度までに一部事業化を目指す。

 日立国際電気はAI技術を活用した成膜装置を開発中。ウエハー上の膜の性能変化などを把握できるようにして、生産性向上や予防保全に役立てる。2―3年後の実用化を視野に入れる。キヤノンも遠隔管理サービスを始めた。パッケージ化して提供することを検討しており、サービス事業の拡大を目指す。

日刊工業新聞2016年12月5日

明 豊

明 豊
12月05日
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収益の改善には簡単にながらないだろう。新しい技術潮流の中でメーカーの再編がどこまで進むか注目。

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