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AI使ったがん医療システム開発へ。日本でのベスト・オブ・ベストの人材が結集

国立がん研、PFN、産総研が5年後の実用化目指す
 国立がん研究センター、プリファード・ネットワークス(PFN、東京都千代田区)、産業技術総合研究所人工知能研究センターは29日、人工知能(AI)を活用して統合的ながん医療システムの開発に乗り出すと発表した。

 深層学習に代表されるAI技術を使って、国立がん研に蓄積される膨大ながん患者の臨床情報やゲノム(全遺伝情報)をはじめとする生体分子情報、疫学データ、文献情報をAIで統合的に解析。日本人のがん患者個人に最適された医療医療システムの開発を進める。

 科学技術振興機構(JST)の戦略的創造研究推進事業(CREST)に採択されたもので、同事業の推進期間である2018年度末までの2年4カ月間で概念実証(POC)を取得し、5年後をめどに実用化を目指すとしている。

 同日開かれた会見で、国立がん研の間野博行研究所長は「医療分野でAIは大きな発展が期待されているものの、日本はこの分野で後れを取っている。今回のプロジェクトには日本でのベスト・オブ・ベスト(の人材)が結集しており、産官学が一体となって世界に伍してやっていきたい」と抱負を述べた。

(プロジェクトの概念図=国立がん研究センターの資料から)
日刊工業新聞2016年11月29日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
確かに日本はこの分野で後れを取っている。大いに期待したいところ。それにしてもPFNはますます仕事が増えてきている。人材も集まってきているようだが、大手企業でくすぶっている人材ももっと外に。

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