早朝勤務を深夜残業扱いに。日鉄住金物産の「働き方改革」の成果

パソコンの作業時間が著しく乖離した場合は注意表示も

 日鉄住金物産が早出残業奨励制度や勤務管理システムを導入し、夜間の長時間残業の削減に取り組んでいる。深夜残業の扱いとする時間帯を従来の5時から8時30分に延長し、早朝勤務を奨励するほか、第2・第3水曜日を“ノー残業デー”に指定した。パソコンの起動時間で個人の勤務開始から退勤までを自動的に記録するシステムにより、過剰な残業へ注意喚起を行い、早期に是正措置を取るなどして成果を上げている。

 早出残業奨励制度は2015年10月に試行的に導入し、一定の成果が見られたことから16年4月に正式にスタートした。組合員の平均残業時間は会社が統合発足した13年10月時点の35・3時間から今年6月には31・7時間に減少した。

 基本的には21時退館、22時以降の勤務を禁止。“ノー残業デー”には17時20分の定時退社を促し、遅くとも19時退社を徹底する。その分、早出勤務の手当を厚くして、早朝の作業を推奨する。

 勤務管理システムでは、事前に申告した残業時間とパソコンの作業時間が著しく乖離(かいり)した場合などには、パソコン上に注意表示が出される。また、月間の残業時間が労使協定の上限に近づくと、自動配信メールで本人に通知する。恒常的に残業が長い社員に対しても、会社側が早めに対応できるため、長時間労働を是正しやすくなる。

日刊工業新聞2016年11月23日

神崎 明子

神崎 明子
11月24日
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働き方改革は国にとっても喫緊の課題。最近の紙面では経営トップ自ら企業風土改革に言及する記事が多く見受けられます。この機運が続くことが何より重要と考えます。

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