酒離れ、酒税期限切れもなんくるないさー!泡盛業界の「逆襲」

 泡盛の逆襲―。沖縄県酒造組合(那覇市)が、そんなテーマを掲げて出荷拡大に取り組んでいる。具体策が「THE泡盛カクテル」選定。このほど公募レシピの中から大賞を決めた。

 すりおろしたゴーヤーと泡盛、ライムをトニックウオーターで割る「58(ゴーヤー)カチャーシー」。苦みと酸味、甘みがバランス良く爽快な味だ。飲み方の新定番として、飲食店やホテルでの提供を通じて泡盛の認知を広げる。

 「逆襲」の背景には業界の苦境がある。泡盛の出荷量は2004年の約2万7000キロリットルをピークに減少。15年は2万キロリットルを割り込んだ。「実情を知ってほしい」と異例の公表に踏み切った組合員の経営状況(14年度)は45社中15社が営業赤字だった。

 17年5月には県内出荷の酒税の軽減が切れる。本土復帰した1972年から5年ごとに延長を繰り返してきた特別措置だ。組合幹部は「値上げを消費者に求められない」「業界は脆弱(ぜいじゃく)だ」と、再延長の必要性を主張する。

 消費者の酒離れが進み、競争は厳しさを増すばかり。ただ、そこは他の酒類も同じはずだ。税の軽減を求めるだけの「逆襲」は困るが、せめて消費量は反転攻勢してほしいと、今夜も杯を傾けて微力ながら加勢する。

日刊工業新聞2016年11月11日



崎山酒造廠、地元女子大生と泡盛リキュール



(「Bis」は学生による店頭販売も)

 崎山酒造廠(沖縄県金武町、崎山和章社長)は、地元の女子大学生と泡盛リキュール「Bis(ビス)」を共同開発し、発売した。沖縄県宮古島産のハイビスカスエキスや砂糖、グレープフルーツ果汁を加え、甘い香りと味付けで飲みやすくした。容量500ミリリットルで、メーカー希望小売価格は800円(消費税抜き)。アルコール度数は8%。年間2万本の売り上げを目指す。

 若者の酒離れや泡盛の消費量低下が進む中、開拓したいユーザー層である学生の意見を取り入れ開発した。県内4大学の7人が参加し、風味や色味など商品の仕様から販売戦略までを手がけた。商品名は「繰り返し飲んでほしい」との思いから、音楽の反復記号「bis」にちなんだ。沖縄県内の一部のファミリーマートやイオンモール沖縄ライカム(沖縄県北中城村)などで販売する。県外の販路も開拓する。

日刊工業新聞11月9日

三苫 能徳

三苫 能徳
11月24日
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泡盛を沖縄以外で飲む層や場面って、どんななんでしょう。しかも、お土産でなく買って飲むとなると、酒好きか沖縄好きくらいしか思い浮かびません。「泡盛=強い酒」というイメージの払拭もさることながら、沖縄のアイデンティティは保ちつつも、ある面でプライドをかなぐり捨てて「泡盛って米焼酎と似てるんだよ」みたいな“隠遁の術”プロモーションを使って日常にもぐり込むことも必要なのでは。

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