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スカイマーク、社員デザインの制服に。「従業員も顧客も満足度を高める」(佐山会長)

サービス一新の象徴。定時出発率でトップ目指す
スカイマーク、社員デザインの制服に。「従業員も顧客も満足度を高める」(佐山会長)

新制服を着用したスカイマークの客室乗務員と佐山会長

 スカイマーク(SKY)は、会社設立20周年となる11月12日から、客室乗務員と空港の地上係員が新制服の着用を開始した。スカイマークは1996年11月12日設立。リース導入したボーイング767-300ER型機で、1998年9月19日に1路線目となる羽田−福岡線を開設した。2015年1月18日には民事再生法を申請して経営破綻したが、今年3月28日に手続きが終結した。

 現在の機材はボーイング737-800型機のみ。羽田、札幌(新千歳)、茨城、中部(セントレア)、神戸、福岡、長崎、鹿児島、那覇の9都市に18路線が就航しており、1日128便を運航。年間約600万人を運んでいる。

 今回リニューアルした制服は4代目で、現在着用しているポロシャツの制服は2009年4月から導入している。7年ぶりの新制服導入で、社員から公募したデザインを、アパレルブランドのユナイテッドアローズ(7606)が監修。7月14日にお披露目した。

 客室乗務員と地上係員は同じ制服を着用し、女性はジャケットとワンピース、シャツとベストにスカートかパンツを合わせる3種類を導入。男性はシャツとベストにジャケットとパンツを合わせる1種類を着用し、ネクタイを2種類用意する。組み合わせは個人の自由で、紺色をベースに、同社のキーカーラーである黄色を配し、シンプルなデザインにした。

 新制服導入前の2014年6月には、エアバスA330-300型機の就航を記念したミニスカートの制服を、期間限定で導入した。

 着用初日の12日は、羽田空港で福岡行きBC009便の搭乗口前で新制服を着用した出発式を開催。スカイマークの佐山展生会長は「20周年の節目の新しい制服で、社員から約40のアイデアが出た。安全性だけではなく定時出発率の向上を目指す」と述べ、「定時出発率はトップクラスにはなったが、まだまだ不十分。トップを目指す」と抱負を語った。

 市江正彦社長は、「制服が変わるのは、サービス一新の象徴。自主性を持ってサービスしていく。これまでのポロシャツも身近だったが、今回はいかにも客室乗務員、“ザ・CA”と言えるもの。シンプルだが心のこもったサービスで、喜んでいただき、安心感と信頼を表していきたい」と語った。

 また、2015年1月の経営破綻後、社員の給与を削減したことから、佐山会長は「ボーナスを年2回出し、部下も上司を評価するなど従業員満足度を高め、顧客満足度向上につなげていく」と述べた。

 市江社長は「新制服は社員自身が考えたが、やる気を出してもらうのが狙い。努力が報われる会社にしたい」とし、社員の自主性を重んじていく姿勢を示した。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
スカイマークが客室乗務員と地上係員の新制服着用開始。

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