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ミニストップが量り売り総菜「ホームデリ」を拡大する狙い

他チェーンに比べ低い女性比率高める。課題はオーナー、店員の負担増
ミニストップが量り売り総菜「ホームデリ」を拡大する狙い

量り売り惣菜の取り扱い店を増やす(ミニストップ四谷3丁目店)

 ミニストップは量り売りの総菜を販売する「ホームデリ」の併設店舗を増やす。現在は都心を中心に、神奈川県、千葉県の約60店舗に展開している。2018年2月期には、現在約200ある東京23区内のほぼ全店舗に導入し、神奈川や千葉の併設店も増やす方針だ。オフィスでの弁当や、夕食のおかずなどとして需要を見込む。

 ミニストップのホームデリは、唐揚げやきんぴらごぼうなどの総菜を12種類程度そろえている。価格は消費税込みで100グラム当たり183円。独自商品のほか、同じイオングループで総菜の製造販売を手がけるオリジン東秀(東京都調布市)からも、商品の供給を受けている。

 ミニストップは、来店者に占める女性の割合が4割以下と、他のコンビニエンスストアチェーンに比べて低い。

 ホームデリの拡充で同業他社と差別化するとともに、働く女性らの来店動機につなげる狙いだ。店舗オーナーの負担は増えるが、手作りおにぎりを販売している店舗を対象に推奨していく。

 共働きや一人暮らし、シニア世帯の増加で、持ち帰ってすぐに食べられる総菜の需要は高まっている。

 ファミリーマートは冷蔵ケースに陳列するポテトサラダなどにガス置換充填の小容量パックを導入し、鮮度などを訴求している。ローソンは商品棚を刷新し、総菜などの品ぞろえを拡充した。

 ローソン既存店の16年3―8月期の総菜売上高は、前年同期比14%増だった。同社は暮らしや働き方の変化を背景に増える夕方から夜間の総菜需要に応え、スーパーマーケットの代替機能も担う狙いだ。ミニストップも同需要を取り込む。
日刊工業新聞2016年11月16日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
コンビニは女性の姿が増えましたね。次は定着のために、何をするか。そこに尽きます。当面は総菜にしろ弁当にしろ価格を動かさず、質を上げていくしかないと思います。それにしても、総菜の量り売りは客の立場からはなんとなく賑わい性があっていいですが、お店の人が大変そうですね。

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