大田区中心の下町ボブスレーの熱気に「品川でも参加したい!」

泰信製作所の林田由加里社長に聞く

 泰信製作所は下町ボブスレーネットワークプロジェクト推進委員会で板金加工を担当する。本社は東京都品川区にあるが、林田由加里社長の「参加したい」という熱い思いがメンバーの心を動かし、大田区企業が中心の同プロジェクトに参加が決定した。「品川区にもいい影響をもたらしたい」という林田社長に意気込みを聞いた。

 ―参加が実現したきっかけは。

 「当社は品川区といっても徒歩数分で大田区に入る境目に立地する。思い切って説明会に行くと、気持ちをくんでくれて、参加が認められた。プロジェクトが立ち上がった当初から参加したい思いは強かった」

 ―参加による影響はありましたか。

 「求人に“下町ボブスレー参加企業”と書いたら面接に来た人が興味を持ってくれた。また、これまで特定の会社の図面しか加工する機会がなかった社員にとっても、違う図面によるモノづくりは刺激になった」

 ―今後、プロジェクトを通じてやってみたいことはありますか。

 「当社の仕事は特定のお客さまのモノが大半を占める。新規顧客開拓につなげたい。最近、誰がどんな加工をしているか分かってきた。今後どういう展開ができるか考えている」

 ―品川区と大田区の両方にネットワークができますね。

 「将来的に当社がハブになって仕事をつなげられたらうれしい。近年、町工場では高齢化が進んでいる。若くて元気な2代目、3代目同士でつながることで技術の消滅を防ぎたい」

(泰信製作所の林田由加里社長)

精密板金技術で新分野開拓狙う


 泰信製作所はレース用オートバイの試作・開発部品を製造する。手仕上げが必要な部品を得意とし、機械加工に頼らない職人技で精度の高い部品を作る。曲げ、溶接、プレスなど基本的な加工に、溶接の歪みをたたいて調節するなど細かい手作業を加えて精度を高める。簡易型を社内製造するなど、短納期化のノウハウも持つ。

 近年は新規顧客、新分野開拓に挑む。展示会では社内の技術を結集した“精密板金加工による革靴”を展示し、技術を欲している人に手を挙げてもらえるようなPRを展開している。

日刊工業新聞2016年11月2日

斉藤 陽一

斉藤 陽一
11月03日
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 同社ホームページの沿革を見ると、幾度となく本田技術研究所から表彰されています。技術力の高さを示す何よりの証拠でしょう。種目は違えど、バイクもボブスレーもタイムレースであることは共通。ボブスレー開発に生かせるノウハウも多いのではないでしょうか。

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