ニュースイッチ

Bリーグの対戦カードを自動生成する仕組みとは? 

Jリーグに続き新日鉄住金ソリューションズが支援システム構築
Bリーグの対戦カードを自動生成する仕組みとは? 

Bリーグ公式サイトより

 新日鉄住金ソリューションズはジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)向けに、試合日程の作成を支援するシステムを構築した。9月に開幕した男子プロバスケのBリーグに対し、ホーム試合やアウェー試合など条件を入力するだけで対戦カードを自動的に作成する。作業を効率化しつつ試合日程の公平性を担保し、リーグの活性化を後押しする。

 新日鉄住金ソリューションズは、2014年にJリーグ(日本プロサッカーリーグ)向けにも年間対戦カードを自動立案するシステムを開発している。そのノウハウを継承しながら、今回、Bリーグ独自のシステムを構築した。BリーグはB1リーグとB2リーグで構成し、18のクラブがそれぞれ所属している。1年間のリーグの試合数は膨大な組み合わせがあり、その中から、人手で試合日程を作成するのは困難な状況だったという。そこで、今回のシステムの導入に至った。

 短時間での作成を目指し、二つの機能を搭載した。数分から数十分で日程案を導き出し短時間でシミュレーションできる機能と、要望事項や公平性条件などが両立できない時に矛盾点を提示する機能を用いる。これらにより素早い立案サイクルが実現するとともに、個別調整ができるようになる。

 一つのクラブでアウェーの試合が続かないなど競技上の公平性を保ちつつ、個別事情も加味しながら試合日程を生成する。

 新日鉄住金ソリューションズは製鉄業の鉄鋼生産計画を皮切りに、幅広い業種の現場業務の最適化を支援するシステムを提供してきた。これらの経験を今回のBリーグ向けシステムの構築にも生かしている。

日刊工業新聞2016年10月6日
日刊工業新聞記者
日刊工業新聞記者
膨大な数の組み合わせから人手で対戦カードを組むのは、コストや労力の無駄といえます。こうした分野こそ、ITを活用し効率化できると思います。

編集部のおすすめ