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台湾からラブコール!バイオ分野で沖縄企業とマッチング目指す

台南市が初めて商談会を開催
台湾からラブコール!バイオ分野で沖縄企業とマッチング目指す

台南市内で開いた商談会

 台湾の台南市は「沖縄・台南 バイオ・食品ビジネスマッチング商談会」を同市内で開いた。同市が推進するバイオ関連産業の発展に向け、近くて技術力を持つ沖縄企業との連携関係を築く狙い。沖縄県の企業に絞った商談会は初めて。

 沖縄の医療やバイオ、食品関連の中小企業5社と、現地の約30社が参加した。日本側の企業の事業説明や商談を行ったほか、台湾の工業技術研究院(ITRI)が講演。漢方薬メーカーの港香蘭薬廠(台南市)の本社、工場も見学した。

 同市内にはバイオ関連企業が約400社あり、原料から製品化まで一貫した産業クラスターを形成している。台南市経済発展局の呉建徳専門委員は「まだ足りない部分がある」とし「日台連携のチャンス。台湾と沖縄が持つ強みは違うため手を組みたい」と期待した。

 日本から参加したのは沖縄に拠点を置く、あじとや(沖縄県北谷町)、沖縄リサーチセンター(同うるま市)、沖縄プロテイントモグラフィー(同恩納村)、オルソリバース(横浜市都筑区)、先端医療開発(福岡市博多区)。商談会は沖縄Jアドバイザー(沖縄県名護市)が共催した。
日刊工業新聞2016年9月26日
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
沖縄は米軍西普天間住宅地区跡の国際医療拠点化に向けた、医療・バイオ産業の集積を見込んでいます。沖縄県はバイオベンチャーの誘致にも力を入れており、沖縄に拠点を置く企業と台湾との連携は進むと考えられます。台湾側は日本の技術と市場を、日本側は台湾を足がかりにした中国市場を見込める点でニーズが合いそうです。

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