政府出資に頼らず東工大発のベンチャーキャピタルがファンド設立

デンソーなど8社の資金を運用。東工大が強みとするビッグデータ解析など実用化へ

 みらい創造機構(東京都千代田区、岡田祐之社長)は東京工業大学の研究成果を事業化するベンチャー(VB)に投資する第1号ファンドを設立した。2017年3月までに40億円を募集し、将来的に約20社に出資する。東京大学や京都大学など政府の出資を受けてファンドを組成した4大学に比べ、民間資金を運用するため投資の自由度が高い。東工大が強みとするビッグデータ(大量データ)解析などの技術の実用化を加速する。

 みずほ証券プリンシパルインベストメントや三菱UFJキャピタル、東急不動産ホールディングス、デンソーなど8社が出資し、16億円でファンドを設立。出資者を募り17年3月までに40億円を集め、10年間運用する。

 東工大発のVBや東工大と企業とのジョイントVB、東工大卒業生が興したVB、東工大から技術移転を受けたVBなど、幅広く投資する。出資者にはデンソーなどの事業会社が参加しており、技術系VBの顧客としても期待できる。

 みらい創造機構は東工大出身者らが興したベンチャーキャピタル。事業部門での経験が豊かで技術と市場をにらんだ投資が可能。東工大で起業家教育や産学連携のマッチングなどに協力しており、早期から研究にアクセスできる立場を生かして実用化を加速させる。

日刊工業新聞2016年9月21日 

山口 豪志

山口 豪志
09月24日
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大学の技術や学生に対して、リスクマネーが供給される事は非常に良い事だと思う。その上で、是非とも、産業界のビジネス創りの知見者が参画して、実際に成功事例を多く生み出して欲しい。事例が複数生まれる事でそれがモデル化され、そのモデルを他の方々も取り入れることにより日本の研究、技術、若者の可能性がますます広がる事だろう。ぜひとも、この流れを一過性で終わらすのではなく、5−10年単位での中長期の視点で追いかけていただきたいものである。

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