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豊田自動織機は“婚活もカイゼン”

名古屋の財界代表に就任した豊田会長が晩婚化を懸念
 中部経済連合会の会長に就いた豊田自動織機の豊田鉄郎会長。初の定例会見で人口減少が話題になると「若い人に早く結婚してもらうことが最優先」と気炎を上げた。

 経営する豊田自動織機の独身社員は地元病院の看護師と“合コン”を「過去3回やっている」とか。しかし、男性側に「“草食系”や“断食系”が増えて元気がない」との課題が浮かんだ。

 だが、そこはトヨタグループ。「社員がカイゼンした」。口説きが得意な社員が「ナンパのオリエンテーション」をしたという。合コンをもカイゼンするトヨタの精神は人口減抑制にも効くか?

中経連は国際人材も育成します!



(中経連の豊田会長=右と三田前会長)

 トヨタ自動車グループの源流たる豊田自動織機から2人目の会長が登板した。トヨタ中興の祖である故豊田英二氏の二男。中部経済連合会では副会長時に提言書のまとめ役を担い、その企画力を三田敏雄前会長(中部電力相談役)から評価されてバトンを受けた。

 三田会長時代の重点施策だった“ものづくり”“まちづくり”“ひとづくり”を「中部圏として日本をリードしていくのに必要なこと」として、取り組み続ける方針を示す。特にひとづくりについては、新入社員に「あまりにも基礎教育が足りない」ことに危機感を抱いているという。

 「『国際化』というと英語教育を考えられがちだが、大事なのは日本の文化、伝統、歴史、国語。これを持っていないと海外で通じない」と力を込める。国際的に通じる人材育成に向け、基礎教育のあり方などで具体策を出す考えだ。(名古屋)
【略歴】
 豊田鉄郎(とよだ・てつろう)70年(昭45)早大政経卒、同年トヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)入社。91年豊田自動織機製作所(現豊田自動織機)取締役、97年常務、99年専務、02年副社長、05年社長、13年会長。08年から中部経済連合会副会長。愛知県出身、70歳。6月9日就任。
日刊工業新聞2016年6月17日/8月2日の記事を一部加筆
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
この記事をおそらく執筆したであろう記者は30代独身男性。ぜひオリエンテーションに潜入リポートを。

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