東レが100億円投資するエアバッグ生地のメキシコ新工場、強さの秘密

初めて同一敷地内で重合・紡糸と織布を一貫生産。世界展開へ弾み

 東レは28日、メキシコにエアバッグ生地の新工場を建設すると発表した。エアバッグ用ナイロン繊維から生地まで一貫生産し、投資額は約100億円。エアバッグ用ナイロン繊維の生産能力は年1万トン。大半が自家消費とみられ、グループ全体では現行比約30%増の年4万2000トンとなる。エアバッグ生地の生産量は公表していない。2018年3月に稼働する。米州初のエアバッグ生地工場で、旺盛な現地需要を取り込む。

 メキシコ子会社が米国で炭素繊維生産を手がけるゾルテックのメキシコ工場(ハリスコ州)内に建設する。

 東レは現在、日本とタイでエアバッグ用ナイロン繊維を製造し、生産能力は年3万2000トン。このうち外販分を除いた部分を日本やタイ、中国、チェコで生地にし、エアバッグメーカーに供給している。

ファシリテーター・峯岸研一氏の見方


 東レグループは数年前からメキシコでのエアバッグ事業について検討を重ねてきました。時期は当然ですが、原糸(ナイロン66)から織布一貫生産か、織布生産を先行させるかなどが検討課題でした。

 これまで原糸は日本・岡崎工場とタイ・TTSで生産、取り分けTTSで重合・紡糸能力の増強に注力して来ました。2工場で生産した原糸を、タイを中心に中国、チェコ、日本において約500台の織機で基布を生産、さらにインドでの織布生産を控えるなど織機増強が止まりません。

 重合・紡糸能力にも余力が無くなっています。同社グループのエアバッグ事業の特長であり強みは、グループ内で原糸から織布までの一貫生体制です。そのためには事業拡大にとって、ナイロン66の固相重合ー紡糸能力の強化が必須になります。
<続きはコメント欄で>

日刊工業新聞2016年7月29日

峯岸 研一

峯岸 研一
07月31日
この記事のファシリテーター

今回は、同社として初めて同一敷地内に重合・紡糸と織布工場を建設します。まさに名実ともに重合ー紡糸から織布までの生産プラントであり、同社グループの世界展開にとっての意味は小さくありません。

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