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生涯フサフサ時代がやってくる?自分の頭皮細胞から毛髪を再生

東京医科大などが年内に臨床研究
 東京医科大学皮膚科学分野の坪井良治主任教授らの研究グループは、東邦大学、資生堂と共同で、加齢に伴い薄毛になる症状「壮年性脱毛症」の患者の毛髪を細胞移植により再生する治療法の臨床研究を2016年中に始める。研究期間は3年間。細胞治療法の安全性や有効性を確かめ、実用化につなげる。研究に協力する被験者は男女約60人を計画している。

 被験者の毛の生えている後頭部から、毛を生やす小器官「毛包」を含む直径数ミリメートルの頭皮を採取。同頭皮から毛髪の形成に関わる細胞「毛球部毛根鞘(もうきゅうぶもうこんしょう)細胞」だけを取り出し、細胞培養した上で、同じ被験者の脱毛部に移植する。

 同治療法は頭皮を広範囲に切除する必要がなく、患者の体にかかる負担が少ない。育毛剤を毎日使う従来の治療法と比べて、一度の治療で効果が長続きするとみており、臨床研究で検証する。

 頭皮の採取と細胞移植は、東京医科大学病院(東京都新宿区)と、東邦大学医療センター大橋病院(東京都目黒区)の2カ所で行う。細胞の培養は資生堂の細胞加工培養施設が担当する。
日刊工業新聞2016年6月29日
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
人は髪の毛への欲求はほんとに深い。自分は加齢になるべく逆らわないように生きていこうかと思うのだが・・

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