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曲がる画面持つスマホ、サムスンが来年初めに発表かーブルームバーグ報道

2月のモバイルワールドコングレスで2機種お披露目?
曲がる画面持つスマホ、サムスンが来年初めに発表かーブルームバーグ報道

2014年のコンセプト映像から

 韓国・サムスン電子が曲がるディスプレー画面を持つ2種類のスマートフォンの発売を検討しているという。事情に詳しい関係者の話として、ブルームバーグが最初に報じた。早ければ2017年初めにも発表するという。2月にスペイン・バルセロナで開かれるモバイルワールドコングレス(MWC)で公表されるとみられる。

 2機種とも有機ELディスプレー(OLED)を採用し、うち一つは化粧コンパクトのように、二つに折りたためば半分の大きさになる機種。もう一つは通常5インチの画面を広げると、タブレットのように画面が大型の8インチになる仕様を持つ。ソウルのIBK証券のアナリストによれば、最大の課題は、耐久性を持つ透明プラスチックをいかに作るかにあるという。

 一方、ライバルのアップルは2017年秋にも有機ELディスプレーを採用したiPhoneを発売するとみられている。ゆくゆくは大量のOLEDをアップルに供給しながら、スマートフォンでアップルと激しいシェア争いを演じるサムスンとしては、奥の手を繰り出すことでiPhoneにOLEDをようやく採用するアップルに差をつける考え。ただし、この関係者によれば、サムスンは同機種を「Galaxy S」の名前で発売する計画はないという。

サムスンが2013年9月に公開したフレキシブルOLEDスマートフォンのコンセプト映像
ニュースイッチオリジナルえ
藤元正
藤元正 Fujimoto Tadashi
アップルはiPhone向けに有機ELディスプレーの採用に動きつつ、そのメジャーアップグレードのサイクルを3年に一度にするとも一部で報じられている。今回の報道が真実とすれば、サムスンとしてはライバルと同じ土俵で戦うのではなく、さらに先を行く戦略のようだ。スマートフォン向けに最先端ではないキーデバイスをアップルの鼻先でチラつかせながら、自前の製品には最先端デバイスをいち早く導入し、スマホ本体でも勝つ、サムスンのそんなしたたかな計算が見えてくる。さて、アップルの出方は?

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