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広島県、もみじまんじゅうに合う純米酒を開発

地元酒造に技術供与し生産
 広島県立総合技術研究所食品工業技術センターは、広島名物の四つの食品に合う純米酒を開発した。第1弾として、もみじまんじゅうに合う純米酒を地元酒造大手の白牡丹酒造(広島県東広島市)に技術供与。同社が「紅甘萬(べにかんまん)=写真」と名付けて発売した。今後、お好み焼きと焼きガキ、カキフライに合う酒についても順次商品化する。

 紅甘萬は、味の濃さと後味のコクがもみじまんじゅうと一致する一方、キレを高めてすっきりする味に仕上げた。アルコール度数は通常の日本酒の半分程度の8%。180ミリリットル入り瓶で消費税抜き価格は360円。同サイズの瓶で5000本分を醸造した。広島駅売店とアンテナショップ「TAU」(東京都中央区)で販売する。

 工業技術センターでは、まず味覚や香りなどの「酒質」をもみじまんじゅうに合うよう設計。アルコール度数の調整法などと併せて技術供与した。米麹は酒造会社のオリジナルという。

 夏頃にお好み焼きに合う酒を酒造会社の三宅本店(広島県呉市)が、秋には焼きガキに合う酒を地元酒販大手の酒商山田(広島市南区)が発売する。
日刊工業新聞2016年4月27日 中小企業・地域経済面
三苫能徳
三苫能徳 Mitoma Takanori 西部支社 記者
開発した4つの食品のうち、もみじまんじゅう向けをまず投入してくるところに、広島の自信を感じます。 日本酒に限らず、酒どころは食品と酒の組み合わせで、ご当地商品をセットにできるのが強みですね。

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