ニュースイッチ

医療機器は企業の枠を超えてデータ取得・管理やサービスまでをつなげられるか

GEヘルスケア、提案型販売に軸足。IoT技術を活用
医療機器は企業の枠を超えてデータ取得・管理やサービスまでをつなげられるか

日本生まれのGE最新型MIR画像診断装置(GEリポートより)

 GEヘルスケア・ジャパン(東京都日野市、川上潤社長)は12日、事業戦略発表会を開き、今後の販売戦略として医療機器を主体とした販売から、疾患別などソリューション型の販売に軸足を移す方針を明らかにした。モノのインターネット(IoT)技術を活用し、最適な保守サービスを提供する。

 また社内にソリューション営業のための専門組織を発足した。これにより、営業利益で年率1ケタ後半から2ケタの成長を確保していく。

 会見で川上社長は「市場の変化、技術の変化の中で、ビジネスモデルを変えるターニングポイントにある」と意欲を述べた。

 成長戦略の柱に「顧客のアウトカム(結果)の向上」を掲げ、デジタル技術の活用促進や疾患別のアプローチに取り組む。IoT技術を活用し機器の稼働率改善、故障予防につなげる。ソリューション営業の専門組織は8人で構成し、早期診断、早期治療を支援する。
2016年4月13日ヘルスケア面
八子知礼
八子知礼 Yako Tomonori INDUSTRIAL-X 代表
医療機器単体からトータルソリューションへ、つながる・連携する・データ監視でプロセス改善する、といったことを考えると、おのずとIoTの発想が必要になる。医療機器業界のみならずこの例に倣って重要なのは、自社機器や設備のみならず他社のものまで含めたデータ取得と管理、サービスができるかどうか。顧客は本来それを望んでおり、これまでは往々にしてそこまでやる企業はなかなか現れなかった。そうでなければIoTひいては "Digital Twin" の実現とならない。

編集部のおすすめ