トヨタ系部品メーカーがホンダ系を買収

メイドーが日下歯車製作所を傘下に。後継者問題を解消へ

 メイドー(愛知県豊田市)は、ホンダを主要取引先にする歯車メーカーの日下歯車製作所(愛知県豊田市)を買収した。自動車用ボルトが主力のメイドーは連結売上高の約8割をトヨタ自動車グループ向けが占める。今回の買収で歯車技術の獲得と顧客開拓を狙う。買収額は非公表だが10億円前後とみられる。トヨタ系部品メーカーがホンダ系部品メーカーを買収するのは珍しい。

 創業家が保有する日下歯車製作所の全株式をメイドーが3月25日付で取得した。今後、日下歯車は設備更新により基盤強化を進め、売上高を早期に2015年3月期比7割増の50億円に引き上げる。

 日下歯車には後継者がおらず、事業承継の課題を抱えていた。若井眞義社長は代表権のない社長として続投し、新たにメイドーの長谷川靖高専務が代表取締役に就いた。

 日下歯車は本社工場と稲武工場(同)の2拠点を構え、主力のベベルギア(傘歯車)などを自動車の変速機やロボットの減速機、重機、船外機などに供給している。取引先はホンダのほか、川崎重工業やナブテスコなど。08年秋のリーマン・ショック前のピーク時の売上高は約50億円。現在も黒字体質という。

 メイドーは変速機部品も始めたが加工技術を内製化できていないため、日下歯車の技術の応用も検討。メイドーの海外拠点を活用した両社製品の展開なども視野に相乗効果の発揮を目指す。メイドーグループの16年3月期の売上高は650億円の見込み。

日刊工業新聞2016年4月12日付 総合1面

杉本 要

杉本 要
04月13日
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中堅・中小が直面する後継者不足の問題。その解決策の一つがM&Aです。会社が継続し、雇用が守られるという安心感が広がっていることと想像します。

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