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アフリカ8カ国に「ジャパンデスク」。ジェトロが投資後押し

 日本貿易振興機構(ジェトロ)はモロッコやケニアなどアフリカ8カ国の投資誘致機関に対し、日本企業専用の投資受け入れ窓口の設置を後押しする。フランスなど旧宗主国の欧州諸国に比べ、日本は地理的に遠く、歴史的なつながりが薄いことからアフリカ進出をためらう企業が少なくない。専用窓口の設置により、日系企業の進出を促すのが狙いだ。8月末にケニアの首都ナイロビで開かれるアフリカ開発会議までに設置を目指す。

 専用窓口は「ジャパンデスク」と呼ばれ、すでにエジプトとモロッコは開設済み。ナイジェリアはアジアデスクはあるが、日本専用窓口はなく、今後、南アフリカとケニア、エチオピア、タンザニア、コートジボワールの各国の投資誘致機関とともに開設に向け準備を進める。

 ジェトロは、窓口の担当官に日本企業に関する情報を提供したり、投資誘致機関に必要な行政ノウハウを伝授したりする。

 また、日本国内の事務所やフランス・パリ、トルコ・イスタンブールなどアフリカに関係が深い事務所にも日系企業のアフリカ進出を促す「アフリカデスク」を設置していく。

 政府や投資誘致機関にジャパンデスクを配置する動きは、すでにインドやミャンマーなど他の新興国でも始まっている。

 日本企業が工場を建設する場合、現地の建設省や環境省などさまざまな省庁に許認可を申請する必要があり、日本とは異なる手続きに戸惑う企業も多い。その際にジャパンデスクは指南役として機能している。
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
最近、ケニアを訪れていた人から聞いたのだがスタートアップがとても盛り上がっているという。日本のベンチャー支援施設よりもよっぽど充実したものもあるそうだ。アフリカには社会課題が多いから逆にビジネスチャンスがある。日本でフィンテックがなかなか盛り上がらないのは、金融機関がそこそこのサービス(ユーザーとしては不満は多いが)を提供しているから。ケニアではフィンテックベンチャーが沢山生まれる土壌がある。

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